4年ぶりに顔を合わせた韓中日外相、3カ国首脳会議も速やかに開催を【11月27日付社説】

 韓国、中国、日本の外相会談が26日に釜山で開かれた。2019年8月に中国・青島で開催されて以来4年3カ月ぶりだ。3カ国は事前の実務協議で「首脳会議を相互に都合の良い最も早い時期」に開催することで合意はしたものの、中国の王毅・外相は開催時期について明確な回答を示さなかったという。王毅・外相は「時間がない」との理由で共同記者会見にも応じなかった。これまで4年にわたり中断してきた3カ国首脳会議は山積する課題を解決する突破口になると期待されているが、中国の消極的な態度で年内の開催は難しくなったようだ。

【写真】和やかな雰囲気で散策する韓中日の外相

 韓中日3カ国は経済面で相互の依存度が高いが、同時に政治や安全保障での対立が今も続くいわゆる「アジア・パラドックス」の状況にある。韓日関係については尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が「強制徴用第三者弁済」を決断したことで関係が正常化しているが、それでも今なお3カ国の対立が続く最も大きな責任は中国にある。中国の習近平政権は覇権主義的かつ従来の秩序を破壊する外交政策を今も続けており、そのため韓国や日本との対立は収まる気配がない。

 中国は2016年、韓国が北朝鮮からの防衛目的でTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備の決定を下した際、これに抗議するため韓国企業を追い出すなど経済面での報復で韓中関係を崩壊させた。今月中旬に米サンフランシスコで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で習主席は米国、日本とは首脳会談を行ったが、韓国との首脳会談には応じなかった。そのため今も「韓国手なずけ」を続けているとの批判も強い。その影響で韓国国内では過去になかったほど嫌中世論が高まっているが、これは中国の責任が非常に大きい。

 中国は尹錫悦政権発足直後から進む韓米日3カ国協力強化に不満を抱いているが、これも中国の責任は決して小さくない。中国による台湾侵攻の可能性はこれまで以上に高まっており、また北朝鮮が国連安保理制裁に何度も違反し、ミサイル発射など挑発行為を続ける今の状況を中国はただ傍観するだけだ。これでは韓国も日本も黙ってはいられない。

 ロシアによるウクライナ侵攻、イスラエルとパレスチナ武装勢力ハマスによる戦闘で国際情勢は今も混乱が続いており、このような状況だからこそ北東アジア情勢の安定的な管理はこれまで以上に重要だ。この点は中国もしっかりと認識しなければならない。中国は直ちに韓中日首脳会議に応じ、北朝鮮問題など懸案について議論すべきだ。韓国政府も韓米同盟と韓米日3カ国協力をさらに強固なものとし、そこから友好的な韓中関係構築に向け全力を傾けねばならない。

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  • ▲記念撮影に収まる韓国外交部(省に相当)の朴振(パク・チン)長官(中央)、日本の上川陽子外務大臣(左)、中国の王毅・外相。3人は26日午後、釜山市海雲台区のヌリマルAPECハウスで第10回韓日中外相会議に出席した。/キム・ドンファン記者
  • ▲和やかな雰囲気で散策する韓中日の外相。 /写真=韓国外交部提供

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