北朝鮮人権問題巡る韓米の協議体 6年ぶりに再開=定例化へ

【ブリュッセル聯合ニュース】韓国と米国が北朝鮮の人権改善などについて話し合う協議体を約6年ぶりに再開させた。

 韓国外交部によると、同部の全永熙(チョン・ヨンヒ)平和外交企画団長と米国のジュリー・ターナー北朝鮮人権問題担当特使は15日、ベルギーのブリュッセルで北朝鮮の人権問題を巡る協議を行った。

 同協議体は韓米間の北朝鮮人権問題を巡る協力を総合的かつ体系的に行う目的で、朴槿恵(パク・クネ)政権下の2016年に設置され、同年10月と11月、翌年3月の計3回開かれた。だが、北朝鮮との対話・協力を重視し、北朝鮮人権問題に積極的に関与しなかった文在寅(ムン・ジェイン)前政権下では協議が行われなかった。

 今年、約6年ぶりに米国で北朝鮮人権特使が任命されるなど、韓米間で協議再開の機運が高まり、今回の協議に至った。

 外交筋によると韓米は今回、同協議を定例化することで一致し、来年上半期に次回協議を開くことを申し合わせた。また、北朝鮮の人権状況を共有し、北朝鮮人権の実質的な改善に向けた2国間・多国間での協力について議論した。

 双方は深刻な基本権の侵害が続く中、北朝鮮政権が新型コロナウイルスへの対応を住民統制に利用し、外部情報の流入を遮断するなど社会統制を強化していることに懸念を表明した。また、北朝鮮が海外に労働者を派遣して強制的に働かせるなど、人権侵害行為を通じて集めた資金を違法な武器開発の財源にしてきた点を含め、北朝鮮人権問題が安全保障問題と不可分の関係にあるとの認識で一致した。

 韓米が来年、国連安全保障理事会の理事国として同時期に活動することを活かし、国連など国際社会で北朝鮮人権問題の公論化や改善に向けて努力していくことも確認した。

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