国連委が北朝鮮人権非難決議を19年連続採択 強制送還禁止に言及

【ニューヨーク聯合ニュース】国連総会の第3委員会(人権)は15日、北朝鮮の組織的で広範な人権侵害を非難する決議案を、議場の総意(コンセンサス方式)により投票なしで採択した。同種の決議採択は2005年から19年連続。来月の国連総会本会議で正式採択される見通しだ。

 決議案の作成は欧州連合(EU)加盟国が主導した。内容のほとんどは昨年の決議と同じだが、今年は新たに「全ての加盟国が根本的な『強制送還禁止の原則』を尊重するよう強く促す」と言及し、特に「国境をまたいだ移動が再開された点を考慮する」とした。

 北朝鮮が新型コロナウイルス対策として数年間閉ざしてきた国境を再び開き、中国などに滞在する脱北者の北朝鮮への強制送還が本格化している状況を指摘したものとみられる。

 決議案はまた、拷問等禁止条約の順守も促した。

 同条約には、拷問が行われると信じるに足りる根拠がある国へ個人を追放、送還、または引き渡すことを禁じる条項がある。脱北者が北朝鮮に強制送還された場合に拷問などの残酷な扱いを受けかねないことを踏まえ、条約を順守するよう決議案に盛り込んだようだ。

 韓国は昨年に続き決議案の共同提案国に加わった。強制送還に関する内容などをEU加盟国と協議してきた。

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