地下鉄労組のスト ソウル市「悪習断ち切る」と強硬姿勢崩さず

【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル地下鉄1~8号線と9号線の一部区間(新論ヒョン~中央報勲病院駅)を運営するソウル交通公社の労働組合が9日、ストライキに入ったことを受け、ソウル市はストの早期解除を求めた。また妥協せず原則にのっとった対応を取ることを強調し、長く続いてきた(ストの)悪習をこの機会に根絶するなどと強硬な立場を示した。

 労組は公社側が提示する人員削減、安全業務の外部委託などの撤回を求め、8日午後に最終団体交渉に臨んだが、開始後すぐに公社側から要求があり、双方合意の下、交渉が停止された。労組は同日夜に交渉決裂を宣言。9日午前9時から10日午後6時までのストに入った。

 ソウル市は労組が撤回を要求した公社の経営改革計画について、労組が主張するような強制的な構造改革ではないと強調した。

 公社は経営改革計画により2026年までに2212人を削減する計画であるものの、ソウル市によると、定員の調整は主に業務の再編成などを通じて行われるという。

 また今年末時点での公社の累積赤字が18兆4000億ウォン(約2兆1147億円)を超える状況においては、自助努力は避けられないと強調した。

 市の関係者は「今回の労使交渉で最大の争点になったのは経営の効率化」とし、「公社が推進する経営効率化は市民の安全や公社の中心業務と関連性が低い人員を子会社などに委託し、退職者がいれば新たに採用をせずに定員を自然に調整する方式」と説明した。

 また「社内食堂の調理員、浴室の管理者、理髪師など福利厚生に関する人員が代表的な事例」とし「26年までに浴室の管理者10人、理髪師12人、食堂調理員135人を子会社に任せる予定」と説明した。

 以前出された市の条例により、市民の安全と直接関係のない業務に従事している人が正規職に転換されたことで、定員が増えたことも調整の背景にあるという。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい