円安背景に日本の通販サイト利用が増加 最近はワインが人気=韓国 

【ソウル聯合ニュース】円安の進行を受け、韓国で日本のインターネット通販サイトから商品を取り寄せる一般消費者(個人)が増えた。近ごろは欧州ワインが注目を集めている。

 韓国統計庁が9日までにまとめた資料によると、1~9月にネット通販を利用した日本からの商品購入額は3449億ウォン(約398億円)で、前年同期(3019億ウォン)を上回った。米国からの購入がはるかに大きいが、今年1~9月の購入額(1兆3928億ウォン)は前年同期(1兆5417億ウォン)に比べて減った。

 特に個人の利用をみると、日本からの購入が大きく伸びていることが分かる。

 韓国の海外発送代行サービス最大手のモールテールによると、1~10月に個人客が日本のサイトで注文した商品の韓国への配送代行件数は、米国から韓国への配送代行件数より15.3%多かった。昨年は米国からの配送代行件数が日本からの配送代行件数を37.4%上回ったが、今年1~10月は逆転した。日本からの配送代行件数が前年同期比8%増加したのに対し、米国は32%急減したため。

 背景にドル高・円安がある。韓国通貨ウォンをみると、対円レートは今月6日に100円=867.38ウォンと、2008年以来のウォン高・円安水準となっている。

 モールテールでは企業間取引(B2B)も扱っており、全体としては韓国―米国間の取引額が韓国―日本を圧倒しているが、個人の場合は韓国―日本が増えている。

 日本から取り寄せる商品を見ると、「キャベジン」「サロンパス」「エビオス」といった医薬品、健康食品、キャンプ用品、ミリタリー風ウエア、シューズ、ゲーム・アニメーション、アイドルグッズなどが主流だ。

 昨年からは欧州ワインの注文も増えている。ワインを韓国に輸入する場合、1本(価格・容量上限あり)なら関税と付加価値税(消費税に相当)が免除される。その他の税金を支払っても、円安のおかげで日本から購入するほうが得という話が広まったのだ。今年1~10月もワインの配送代行件数は前年同期比9.2%増加した。

 日本から取り寄せるワインは主に購入価格15万~25万ウォン程度で、イタリアやスペインのワインが人気だ。モールテールの関係者は、日本のワイン市場は成熟しており、韓国で見かけないビンテージワインや多様なラインアップがあることも消費者を引き付ける要因の一つだと話した。

 最近はワインだけでなく、有名銘柄の日本酒などの購入も増えているという。

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