MLB:ポジション奪われても活躍、パドレス金河成がゴールドグラブ賞初受賞 韓国人初

ユーティリティープレーヤー部門で受賞
10日にはシルバースラッガー賞に挑戦

■アジア人内野手が成功する可能性を証明

 金河成が二塁手部門も受賞していたなら、前例のないゴールドグラブ賞2冠となったかもしれないが、それはかなわなかった。金河成は受賞後のインタビューで、「個人的に(素晴らしい成果を挙げられて)うれしい。しかし、それよりもアジア出身の有望選手に内野手としての大リーグ進出が可能だということを示せたという事実の方がもっと幸せだ」と答えた。そして、「二塁手よりもユーティリティープレーヤーとしてゴールドグラブ賞をいただいたことの方にもっと価値があると思う。より多くのゴールドグラブ賞をもらうために努力したい」とも語った。

 ゴールドグラブ賞の受賞者は、大リーグ30球団の監督と1チーム当たり最大6人のコーチが所属チームの選手を除いた候補者に投票する。投票が75%で、あとの25%はアメリカ野球学会(SABR)が開発した守備統計資料が反映される。ユーティリティープレーヤーの場合、SABRの特化された守備公式が適用される。金河成はリーグの監督やコーチたちに守備で強烈な印象を残したとのことだ。大リーグ公式サイトのMLBドットコムは「金河成は今季、あらためて多才さ(versatility)を備えていることを示した内野手のお手本だった」「DRS(Defensive Runs Saved=守備防御点、守備で失点を防いだ数値の指標)で二塁手として10、三塁手と遊撃手としては3ずつ、合わせて16を記録した」と紹介した。二塁手としてのDRSは、ナショナルリーグのゴールドグラブ賞二塁手部門受賞者ホーナーの12に次いで高かった。

■最高の打撃手「シルバースラッガー賞」にも挑戦

 金河成はこれからシルバースラッガー賞(Silver Slugger)にも挑戦する。ゴールドグラブ賞が守備力を象徴するなら、シルバースラッガー賞は攻撃力で優れた活躍を見せた選手に贈られる。金河成はシルバースラッガー賞でもユーティリティー部門の候補に名前を連ねた。二塁手部門では打撃1位(打率3割5分4厘)のルイス・アラエス(26)=マイアミ・マーリンズ=、33本塁打・109打点を記録したオジー・アルビーズ(26)=アトランタ・ブレーブス=ら強力なライバルに押され、候補にも挙がることができなかった。金河成も今季打率2割6分7厘、17本塁打、60打点、38盗塁、OPS(出塁率+長打率)7割4分9厘と、攻撃部門でもデビュー以来、最高のシーズンを過ごしたが、最高の打撃手を名乗るには不十分だ。ユーティリティープレーヤー部門のライバル、ベッツは今季打率3割7厘・39本塁打・107打点・OPS 9割8分7厘と、リーグ最優秀選手(MVP)級の成績を挙げた。シルバースラッガー賞の受賞者は10日に発表される予定だ。

パク・カンヒョン記者

【表】韓国人初ゴールグラブ受賞・金河成、打って走ってチームに貢献

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