在韓日本大使館の新公報文化院長が抱負 「相互理解促進に尽力したい」

【ソウル聯合ニュース】在韓日本大使館の公報文化院長に着任した川瀬和広氏(51)は24日までに、聯合ニュースとの就任後初めての書面インタビューで「日本にとって韓国は大事な隣国」として「韓国に駐在し、その関係の増進に携われることは大きな誇り」と感想を述べた。

 また、「国と国の関係の基礎は国民同士の交流と相互理解にある」として、「日韓の相互理解の促進に力を尽くし、地域や世界の共通課題に肩を並べて取り組むような日韓関係を目指したい」と語った。

 川瀬氏は外務省の経済局経済協力開発機構室長や内閣官房内閣参事官、外務省大臣官房文化交流・海外広報課長、在英日本大使館総括公使などを務めた。

 日本の文化を韓国に紹介し、人的交流事業などを行う公報文化院長として今月赴任した。韓国勤務は今回が初めて。

 「韓国ではまだ日本に対する良くない感情が残っていることも否めない事実だが、これらの問題をどのように解決していくべきだと思うか」との質問に対し、川瀬氏は「日韓双方で相手国に対しさまざまな感情があることは承知している」と答えた。そのうえで、「ただし、3月以降、日韓間では実に6回もの首脳会談が行われ、『シャトル外交』が復活するなど関係改善が軌道に乗っていることは事実」とし、「両国がパートナーとして力を合わせて新しい時代を切り開き、関係改善を両国国民が実感できるようになることが重要だ」との考えを示した。

 また、今年で19回目を迎えた「韓日交流おまつり in Seoul」をはじめ、韓国との交流事業などを積極的に進め、これを後押ししていきたいと述べた。韓日交流おまつりは毎年両国で開催される両国最大の文化交流イベントで、今月22日にソウルで開かれたイベントには主催者側発表で約6万人が参加する盛況ぶりを見せた。川瀬氏は「(韓日交流おまつりは)来年は節目となる20回目であり、再来年は日韓国交正常化60周年を迎える記念すべき年」とし、「今後も益々発展していくものと期待している」と述べた。

 両国の間では敏感な政治・外交懸案が多くあるが、最近は両国の国民が相手国の文化を活発に楽しむ流れも出ている。川瀬氏は「今年、韓国では『スラムダンク』や『すずめの戸締まり』など日本アニメの劇場版が大ヒットを記録した。日本でもK―POPや韓国ドラマを楽しんでいる日本人が多いのもご存知の通り」と言及した。「これらを通じて相手国に興味を持ち、相手国を旅行することも日韓関係の発展につながっていくと考える」と強調した。

 在韓大使館への赴任が決まった際、同僚から「韓国は食事がおいしいからいいよね」とよく言われたとし、「そのくらい、日本人の味覚に韓国の食事は合っているということであり、私も韓国の食文化に関心がある。好きな韓国料理が増える度に日本の友人に紹介していきたい」と述べた。

 また、「韓国に到着して1週間くらいだが、ソウルでの日本食レストランの多さに驚いている」とし、「日本政府としても国内外で日本食・食文化を継承・普及してもらうために『日本食普及の親善大使』を任命するなど、日本食の魅力を発信している」と紹介した。

 今月、イスラム組織ハマスと武力衝突が起きたイスラエルからの日本人退避を韓国政府が支援したことに関しては「深く感謝する」として、「引き続き日韓がパートナーとして力を合わせることにより、両国の政府間や国民間の友好関係が一層深まると考える」と強調した。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい