高速バス内で背もたれを最大限倒した女性客に韓国ネット民から批判殺到

 バスの運転手が間に入り、「お年寄りにそのような言葉を言ってはいけない」と言ったが、女性客は「先にぞんざいな言葉遣いで大声を出すから、私もぞんざいな言葉遣いで話している」と言い、ののしり言葉を発し続けた。とうとう、バス運転手は後ろに座っていた男性客を別の席に案内して、動画は終わった。

 座席バスの背もたれをめぐる論争は続いている。「背もたれを倒すのは乗客に与えられた一種の権利だ」と考える人もいるが、「後ろの人の窮屈さを考え、自制すべきだ」という人もいる。

 このような論争が続いているのは、バスの座席の背もたれに関する明確な規定がないためだ。「高速バス運送約款」では、車内禁煙など乗客がしてはならない行為は定められているが、バスの背もたれに関する規定は見当たらない。

 全国高速バス運送事業組合の関係者は16日、本紙の取材に「背もたれの調節角度はバス製造会社が決める」「高速バス会社はこれよりさらに行き過ぎた角度で椅子が倒れないよう、随時点検する役割だけを担っている」と説明、「そのため、乗客の間で背もたれによってもめたとしても、運転手が法的に制裁することはできない」「できるだけ仲裁(して、妥協点)を引き出すしかない」と言った。

 では、バス製造会社は座席間の距離と背もたれの角度をどのように決めているのだろうか。これは、自動車および自動車部品の性能と基準に関する規則に基づいている。ミニバン・貨物自動車・特殊自動車の場合、前席の背もたれの裏面と後部座席の背もたれの前面との距離が65センチメートル以上でなければならない。だが、このほかの背もたれの角度に関しては特に決められていない。

 つまり、背もたれの製作・使用に関する明確な規定が設けられていない現況において、もめ事を避ける最も賢明な方法は、お互いに窮屈な思いをさせないよう、相手を思いやる態度ということになりそうだ。動画を見た人々からは「今回の出来事がきっかけとなって、バス運転手が制裁を加えられる手段を作ってほしい」という意見も出ている。このユーチューブ動画には「バスの正常な運行を脅かす乗客に対しては、バス運転手の判断の下で強制的にバスから降ろすことができるようになってほしい」というコメントが多数寄せられている。

イ・ガヨン記者

【写真】高速バス内で背もたれを最大限倒した女性客

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