安保理制裁対象の北軍人らの訪ロ 韓国外交部「国際機関と共同対応」

【ソウル聯合ニュース】韓国外交部の任洙ソク(イム・スソク)報道官は14日の定例会見で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)のロシア訪問に同行した軍部関係者に、国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会により海外渡航を禁止された人物が含まれていたことに関連し、「制裁対象に指定された人物の海外渡航は制裁委員会から免除されない限り禁止されており、安保理決議違反に該当する」とし、「韓国政府は関連動向を引き続き鋭意注視しながら、関連国際機関との協力など必要な対応を取っていく予定」と説明した。

 安保理常任理事国のロシアに対し、決議違反で制裁を加えるのは現実的には難しいとみられるものの、常任理事国として制裁に賛成したロシアが自らこれに違反したことで、国際社会からの非難は避けられないものとみられる。

 外交部当局者は、海外渡航が禁止された人物の入国のほかにも決議違反があったかにつて、「(ロシアと北朝鮮の)首脳会談の主な内容がすべて公開されておらず、把握もできていないため、実際にどのように具体化するかは鋭意注視しながら見極めていかなければならない」とし「違反の有無は今後の進展事項と合わせていかなければならない」と説明した。

 金正恩氏のロシア訪問には安保理決議で海外渡航が禁止されている北朝鮮関係者が大挙同行した。

 軍序列1位にあたる李炳哲(リ・ビョンチョル)党中央軍事委員会副委員長や金正植(キム・ジョンシク)党軍需工業部副部長は大量破壊兵器の開発に関与したとされ、2017年12月に海外渡航禁止の対象になった。

 北朝鮮がロシアに提供するとみられる砲弾の生産を担当するチョ・チュンリョン党軍需工業部長、兵器の開発などを担う国防科学院の張昌河(チャン・チャンハ)院長は16年11月に海外渡航禁止の対象に指定された。

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