韓国・ASEAN首脳会議 尹大統領「韓米日は全面支持」

【ジャカルタ聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領はインドネシア訪問2日目の6日午前(現地時間)、ジャカルタ市内で開催された韓国・東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に出席し、先月の米大統領山荘キャンプデービッドでの韓米日首脳会談を機に「韓米日協力の新しい時代が開かれた」として「韓米日3カ国はASEANが主導する地域構造に対する全面的な支持を土台に、各国のインド太平洋戦略を調整し、新規協力分野を発掘していく」と述べた。

 また「3カ国はこのために韓米日インド太平洋対話を発足させ、ASEANと太平洋島しょ国の海洋安全保障を支援する韓米日海洋安保協力フレームワークを新たに発足させた」と説明した。

 尹大統領は先月18日に米国でバイデン米大統領、日本の岸田文雄首相と首脳会談を行い、ASEANに対する3カ国の支持と協力を強化する方針を表明した。

 大統領室の金恩慧(キム・ウンヘ)広報首席秘書官は前日夜の記者会見で、「今回のASEAN首脳会議はキャンプデービッド以降初の多国間会議として、該当する(韓米日首脳会談での)合意を履行する機会を設けることになった」とし、「尹大統領は3カ国のASEANに対する支持を実質的な協力と未来ビジョンにつなげる橋頭堡(ほ)の役割を果たすだろう」と説明した。

 尹大統領は韓国政府のASEAN特化政策である「韓国・ASEAN連帯構想(KASI)」に言及し、「ASEANの中心性と『インド太平洋に対するASEANの観点』に対する韓国の確固たる支持を根幹とする」と説明した。

 昨年にカンボジア・プノンペンで開かれた韓国・ASEAN首脳会議で尹大統領が発表したKASIは、ASEANとの互恵的な実質的・戦略的パートナーシップを強化し、韓国とASEANの枠を越えてインド太平洋地域の自由・平和・繁栄に寄与するための方策が盛り込まれている。

 安保分野では▼防衛産業協力と国防当局協議の拡大▼サイバー安保・超国家犯罪対応での協力強化▼退役艦の譲渡――などによる海洋安保協力強化を提示した。

 経済分野では▼ASEANの若者の人工知能(AI)、デジタル活用能力強化とAI基盤サービス共同開発のための「韓国・ASEANデジタル革新フラッグシップ事業(2024~28)」▼メコン川流域の4カ国(カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム)の持続可能な開発のための寄与策――を盛り込んだ。

 グローバル危機対応のためには▼韓国・ASEANメタン行動パートナーシップ(23~26)によるASEANの気候変動対応支援▼ワクチン生産、治療薬の開発協力などによる感染症対応能力強化に寄与――などの方針を示した。

 尹大統領は「韓国は戦争の廃墟を乗り越えて立ち上がり、わずか半世紀で先進国へと飛躍した国として、2030年国際博覧会(万博)を通じて韓国の発展経験をASEANを含む多くの海洋国と共有したい」として、南部・釜山への万博誘致に対する支持と関心を要請した。

 尹大統領はこの日の演説で、域内の懸案である北朝鮮の完全な非核化に向けた国際社会の断固かつ団結した対応の必要性も強調した。

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