「尹錫悦が大庄洞不正の本丸」 2022年大統領選直前に大攻勢かけた共に民主党、真相発覚に沈黙

 韓国野党・共に民主党は昨年、大統領選を3日後に控えた段階で「金万培(キム・マンベ)録音ファイル」が公開されると、「大庄洞不正の本丸が尹錫悦(ユン・ソンニョル)候補だということが確認された」として大攻勢をかけた。しかし、問題の録音ファイルが金万培氏によってつくられた「フェイクニュース」という供述や状況が報じられた1日以降、同党は沈黙を続けている。

【写真】2022年韓国大統領選の3日前に「金万培虚偽インタビュー」を報じたニュース打破

 昨年3月6日、インターネットメディア「ニュース打破」が金万培氏の録音ファイルを公開すると、当時民主党の大統領候補だった李在明(イ・ジェミョン)代表は「大庄洞事件の真実が明らかになりつつある」と発言した。国会法制司法委員会所属の朴柱民(パク・チュミン)、金容民(キム・ヨンミン)、崔康旭(チェ・ガンウク)、金永培(キム・ヨンベ)、朴省俊(パク・ソンジュン)の各議員は翌3月7日に記者会見を開き、「尹錫悦候補が大庄洞便宜供与の核心であり出発点だ」として特別検事受け入れを求めた。当時の記者会見で金容民議員は「尹錫悦候補は今からでも候補を辞退し、検察の取り調べを受けるべきだ」と述べた。金永培議員は「尹錫悦主任検事と朴英洙(パク・ヨンス)弁護士、金万培氏が仲間だったことが確認された」と主張した。

 しかし、1日以降、問題のインタビュー内容が虚偽だったという検察の捜査結果や関係者の供述が相次いで報じられても、民主党は沈黙している。権七勝(クォン・チルスン)首席広報は4日、関連する質問に対し、「内部で話し合われたことはなく、事実関係は引き続き見守る」と述べた。朴柱民議員は5日、SBSラジオに出演し、「今の段階で過去の報道が無条件で全て虚偽だったと言えるのか、そういう部分をもう少し見守る必要はあると思う。何が事実か判断するのがあいまいな状況だ」として、即答を避けた。同党はニュース打破の報道を何の検証もせずに既定事実化したが、今回は「確認されていないので言及を控える」という態度だ。

 一部の民主党議員は責任回避を始めた。金容民議員はフェイスブックで大統領室が金万培氏の虚偽インタビューを「希代の大統領選政治工作事件」と批判した内容の記事をシェアし、「10ウォン玉1枚被害を与えてなかったそうだが、大統領室がそんなことを言うとは呆れ笑いしたくなる」とコメントした。これは尹錫悦大統領が過去に「義母は『10ウォン玉1枚被害を与えていない』と述べたにもかかわらず、今年7月に義母のチェ・ウンスン氏が預金残高証明偽造で私文書偽造の罪に問われ、控訴審で収監されたことを皮肉った発言だ。

ヤン・ジホ記者

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