コロンビアに輸出された韓国産の艦対艦ミサイル「海星」が、たった1発で標的の艦艇を撃沈する動画を、コロンビア海軍が公開した。動画を見たネットユーザーらは、大きな爆発を起こして標的艦を撃沈する様子に「予想より威力が高くて驚く」という反応を示した。コロンビア海軍は、フリゲート艦から「海星」ミサイルを発射して標的艦を撃沈する動画を7月23日に「ユーチューブ」などSNS(交流サイト)で公開した。
【動画】韓国産艦対艦ミサイル「海星」発射! 標的艦が木っ端みじんに
動画では、1発の「海星」ミサイルが発射された後、標的艦上空から高速で垂直落下して命中し、強力な爆発を起こした。跡形もないくらいに完全に破壊された標的艦は、たちまち沈んだものと思われる。
今回のミサイル発射は、7月21日まで実施された中南米海軍の多国籍年次合同演習「UNITAS 2023」の一環として、7月17日に行われた。今回の訓練には20カ国からおよそ7000人の兵力と26隻の水上艦艇、3隻の潜水艦、25機の航空機が参加した。1960年に始まったUNITAS演習は毎年実施され、今回で64回目を迎える、世界で最も息の長い多国籍合同海軍演習だ。
2012年にコロンビアに輸出された海星ミサイルは、19年にもコロンビア海軍の演習中に標的艦を撃沈することに成功し、動画が公開されたことがある。今回公開された動画は、19年のものに比べ一段と大きな威力を見せたとの評もある。海星は、コロンビア海軍の演習中、発射に失敗して物議を醸したこともあるが、これは韓国企業ではなく海外の企業のミスだと判明した。
海星ミサイルは長さ5.46メートル、直径34センチで、最大射程は180キロ以上ある。音速以下のスピード(マッハ0.95)で敵艦を打撃し、1発当たりの価格は20億ウォン(現在のレートで約2億2000万円。以下同じ)ほどだ。1996年から、10年の歳月と1411億ウォン(約155億円)の予算を投じて国防科学研究所(ADD)とLIGネクスワンなどが開発した。2005年以降、世宗大王級イージス艦をはじめ韓国型駆逐艦および新型フリゲート艦、尹永夏級ミサイル高速艦などに実戦配備された。
海星を艦対地巡航ミサイルに改良した「海竜」ミサイルも開発され、各種艦艇に配備されている。海竜は、北朝鮮がペンニョン島・延坪島など西北島しょ域で局地挑発を行った場合に北の挑発原点などをたたく、主要な膺懲(ようちょう)報復手段の一つだ。
ユ・ヨンウォン軍事専門記者