「ワグネルの雇い兵、ロシア正規軍の兵士を拉致・拷問・性的暴行」…ロ軍元司令官が暴露

 ロシアの民間軍事会社ワグネルとロシア国防省の対立が激しくなる中、ウクライナ戦争でワグネルがロシア正規軍の兵士を拉致し拷問した疑惑が浮上している。

 10日付の英日刊紙ガーディアンの記事によると、自らをロシア第72機動小銃旅団の元司令官と名乗るベネビティン氏が先日オンラインに投稿した映像でこのように主張した。

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 映像でベネビティン氏は「私や私の旅団とワグネルとの緊張は、われわれがバフムト方向に移動した初日に始まった」「これは(ワグネルが)傍若無人に行動し、われわれを殺すと常に脅迫し、刺激しただけでなく、特定の行動も始めたからだ」と訴えた。

 ベネビティン氏は「私の率いる兵士たちがワグネルにより組織的に拉致、虐待され、性的暴行も受けた」と主張している。さらに「ワグネルはT80戦車2台、機関銃4丁、トラック1台と機甲戦闘車両1台を盗んでいった」とも指摘した。

 ベネビティン氏はロシアのプーチン大統領の側近とされるワグネル創設者のプリゴジン氏について「彼はロシア正規軍に不信感を持っており、この戦争でワグネルを唯一無二の戦闘勢力にしたいと考えている」とも述べた。

 ベネビティン氏はワグネルの車両に発砲したとしてワグネルに捕らえられた人物だ。当時彼は「ワグネルに対する個人的な敵対感情から、酒に酔った状態でワグネルの車両に発砲した」と述べた。

 ベネビティン氏の一連の主張は最近ワグネルとロシア正規軍が激しく対立する中で公開された。ワグネルは昨年からバフムトへの攻勢で中心的な役割を果たしてきたが、プリゴジン氏は先日「ロシア軍は弾薬供給を渋っている」などと主張し、ロシア軍幹部を堂々と批判し始めた。

 これについて一部では「ベネビティンはロシア正規軍の強要により一連の映像を公開した」との見方もある。複数の専門家は「ベネビティンは事前に準備された原稿を読んでいる」として「自らの考えを自由に語る様子ではなかった」と指摘した。

キム・ジア記者

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