借金まみれの韓国、政府債務は1分間に1億2700万ウォンずつ増加

 韓国では直近の3年間で政府債務が毎年100兆ウォン(約10兆円)前後増えたのに続き、今年も60兆ウォン以上増える見通しだ。

 韓国企画財政部によると、昨年の政府債務は1067兆7000億ウォンとなり、初めて1000兆ウォンの大台を突破した。今年度予算で政府債務規模は1134兆4000億ウォンに設定されており、今年も66兆7000億ウォンの増加が見込まれる。1日で1827億ウォン、1時間で76億ウォン、1分間に換算すると1億2700万ウォンずつ増える計算だ。これにより、1人当たり政府債務は昨年の2068万ウォンから今年は2200万ウォン前後へと約132万ウォン増えるとみられる。

【表】韓国の政府債務増加の推移

 韓国の政府債務は文在寅(ムン・ジェイン)政権時代に大きく膨らんだ。税金を投入した雇用創出など拡張財政路線を維持したほか、コロナ対策で歳出が増大したためだ。1年間で増えた政府債務は2020年が123兆4000億ウォン、21年が124兆1000億ウォンに達した。尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権も昨年、予想を上回った歳入を債務償還に充てる一方、62兆ウォン規模の補正予算を編成するなど歳出を増やした。そのため、昨年も政府債務は97兆ウォン増え、1000兆ウォンの大台を超えた。

 血税を償還に充てる「赤字性債務」が増えるなど政府債務の「質」も悪化傾向にある。政府債務は外貨資産や貸付金など対応資産があり、追加財源を確保しなくても償還が可能な「金融性債務」と税金などを財源に償還しなければならない「赤字性債務」に分類される。韓国政府が昨年9月、国会に提出した22-26年国家債務管理計画によると、昨年時点で678兆2000億ウォンだった赤字性債務は今年には721兆5000億ウォン、26年には866兆1000億ウォンまで増える見込みだ。赤字性債務を含めた政府債務の影響で、政府が払わなければならない公共資金管理基金の利子は、今年からの4年間で100兆ウォンに達すると分析されている。

キム・ソンモ記者


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