「最後の手段だった」…英動物園、ボス失ったオオカミ4頭を安楽死処分

 英国のある動物園でオオカミの群れのボスが死んだことを受け、動物園が他のオオカミも全て安楽死させたとして波紋が広がっている。

 英BBC放送などが28日(現地時間)に報じた内容によると、英スコットランド・ダンディーのキャンパーダウン・ワイルドライフ・センターは27日「雄のオオカミでボスのロッキーが21日に受けた手術の合併症で苦しんでいたため、きょう(27日)人道的に安楽死させた」「動物を苦痛から救うため難しい決定を下した」と発表した。

【写真】チョウセンオオカミの子

 さらに「ロッキーが安楽死した同じ日に一緒にいた別の4頭のオオカミも安楽死させた」とした上で「ロッキーと群れを成していた4頭のオオカミは(ロッキーがいなくなって)不安を感じ異常な行動を示した」「(今回の決定は)最後の手段だった。チームは全員が心を痛めている」ともコメントした。

 センターは23日にも「ロッキーが手術を受けてからオオカミの群れが非常に不安を感じている」「通常の日常生活にもう一度戻るには時間が必要だ。センターはオオカミの状態が戻るまで閉鎖する」と発表していた。

 このニュースが報じられると、センターのフェイスブックなどには非難が相次ぎ「群れを全て安楽死させたのは性急だった」などの指摘が相次いでいる。中には「なぜオオカミを全て安楽死させる必要があったのか理解できない。もっと詳しく説明してくれ」「残ったオオカミに適応するための時間をもっと与えるべきだったのでは」「センターはやむなく決定を下したのだろうが、非常に失望している。避けることができた生命の損失だ」「家族の1人がいなくなったからといって全員を殺すのか」などの書き込みもあった。

 波紋が広がるとセンターは「応援してくれた皆さんに感謝する」「この難しい決定は専門家のアドバイスや関連機関との協議によって決まった」と改めて説明した。

 一方でスコットランド王立動物学会が運営するハイランド・ワイルドライフ・パークも2006年にオオカミの群れ全てを安楽死させている。当時パークは「オオカミの特性上、雄のボスが死ぬと雌は他の雄の序列を認めないため、オオカミ同士で殺し合う」として懸念していた。

チョン・チェビン記者

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