■「何も考えていないプレー」「基本すら守れていない」
何よりも問題なのは、基本を忘れてしまったかのようなプレーだった。対日本戦7回一死一塁という場面で、ラーズ・ヌートバーの右前安打時、ライトの朴健祐(パク・コンウ)が中継プレーなしに三塁に直接送球したが、それがヌートバーの二塁進塁を許した。一死一・三塁だった状況が一死二・三塁になり、韓国は結局、追加で2点を奪われ、コールドゲーム寸前まで行った。SBSの解説者イ・スンチョル氏は「中継の野手に送球しなければならない場面だった」「打者を二塁まで行かせるということは全く何も考えずにプレーしている」と批判した。
これまでの韓国の野球が見せてきた粘り強い勝利への意欲や集中力は見られなかった。オーストラリア戦では姜白虎(カン・ベクホ)が二塁打を放った後、歓喜のセレモニーをしてベースから足が離れ、アウトになった。代走で出た朴海旻(パク・ヘミン)は三塁に立ちながらホームプレートがガラ空きになっているのを見逃して勝負をかけることすら考えていなかった。金寅植・元韓国代表監督は「グラウンドでボールがどこにあるのか探すのは野球の基本」「一番基本的なキャッチボールと走塁、そして心構えを中高生の時から気を入れて教えなければならない。野球に限らず、根本的に我々が身につけるべきことを身につけなければならない」と指摘した。
■本職が別にあるチェコとの試合でも苦戦
しかも、韓国は「本職と野球の兼業」でプレーしているアマチュア選手中心のチェコを相手にも面目丸つぶれだった。1回に5点を挙げたが、その後は打線が沈黙し、米大リーガー・金河成(キム・ハソン)のソロ本塁打2本で2点を追加するにとどまった。その一方で、投手たちは7回に3被安打で2点、8回に2被安打と死球・暴投で1点を献上した。韓国代表チームの主将を務めるレフト・金賢洙(キム・ヒョンス)は7回、失策とされても仕方のない守備で2打点となる二塁打を許し、直後に交代された。李強喆(イ・ガンチョル)監督は「(準々決勝進出の可能性を少しでも広げるため)最小限の失点にとどめようとしたが、最後の3失点が心残りだ」と語った。
東京=キム・サンユン記者、パク・ガンヒョン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版