経済協力開発機構(OECD)が韓国の健康保険に対する国庫支援制度を「特異だ」と評した。
韓国企画財政部など財政当局によると、OECDはパリでの「保健分野予算会議」前日の7日、企画財政部と協議を行い、「健康保険支出のコントロールが望ましい」と伝えた。
OECDは「韓国の健康保険は国庫支援制度で政府が予算を直接投入するが、国会と予算当局は保険の支出規模と使途には介入できない」とし、「非常に特異だ」という意見を示した上で、「ほとんどのOECD加盟国はいくら医療保険基金が独立的だとしても、政府による審議、国会での審議・同意手続きを経て医療支出を決めている」と強調した。
現在韓国の健康保険財政は、医学専門性が優先的に考慮されるべきだとの理由から、医薬業界が主導する「健康保険政策審議委員会」に決定権がある。国会と予算当局は影響力を行使できない。
OECDは今回の協議で基金化を通じた支出統制を提言した。財政当局が国家全体レベルで福祉支出を管理すべきとの内容だ。さらに実例として、フランスが1990年代以降、医療保険基金の予算に議会による検討と承認を必要とし、ベルギーでは政府が医療支出規模の実質増加率を決定しているとした。
韓国の健康保険財政は悪化している。年間収入から支出額を差し引いた当期収支は昨年黒字だったが、今年は1兆4000億ウォン(約1431億円)の赤字に転じる見通しだ。
ペ・ドンジュ記者