中国では今、「習近平体制礼賛」ドラマ・映画ブーム

中国では今、「習近平体制礼賛」ドラマ・映画ブーム
巧妙になった「愛国主義注入」

 中国がコンテンツに愛国主義をかぶせる方法はいっそう巧妙になっている。中国共産党の理念や中国革命史を露骨に宣伝していたかつての「主旋律(中国共産党・共産党理念宣伝)」映画とドラマはその痕跡を隠し、コメディー(『満江紅』)・犯罪(『狂飆』)・SF(『流転の地球2』)などさまざまなジャンルの大作が増えている。経済メディア「財新」は「中国ドラマは社会の現実を隠さず、そのまま反映するなどレベルが上がった」と報じた。現地エンターテインメント業界の関係者は「中国では有名監督が自身の好きな作品を一つ撮ろうと思ったら、愛国主義作品を一つ先に作らなければならない状況だ」と指摘した。

 中国は今後、愛国コンテンツを集中的に育成し、海外輸出も積極的に試みるものと予想される。中国地方政府や官営新聞などは昨年の中国共産党第20回全国代表大会で初めて登場した言葉「文化自強」を強調している。自らの文化に誇りを持つ「文化自信」を超えて、文化の力を育てる「文化自強」に進まなければならないということだ。「習近平の筆」と呼ばれる李書磊・中国共産党中央宣伝部長は昨年末、人民日報に「文化自強は中華民族の偉大な復興のためのもの」と書いた。中国は自国の文化遺産にストーリーをかぶせる作業も加速させるものとみられる。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は「中国地方政府では文化遺産広報プロジェクトを推進している」と報じた。

北京=イ・ボルチャン特派員

【写真】大ヒットしている中国の愛国ドラマ・映画

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 中国では今、「習近平体制礼賛」ドラマ・映画ブーム
  • 中国では今、「習近平体制礼賛」ドラマ・映画ブーム

right

あわせて読みたい