ソウルに住む満19-39歳の青年の4.5%に相当する約13万人が孤立(独りぼっち)・隠遁(いんとん、社会的引きこもり)状態と思われるとする調査結果が出た。孤立・隠遁青年の55.6%はほとんど外出せず、主に家の中だけで生活していることが分かった。このうち、主に家の中だけで生活する期間が5年以上と長期化した青年の占める割合も28.5%に達した。
ソウル市は、昨年5月から12月にかけ、満19-39歳の青年が居住する5221世帯の青年6926人を対象にオンラインで実施した孤立・隠遁青年の実態調査結果を18日に発表した。地方自治体レベルで孤立・隠遁青年の実態調査を行ったのは今回が初めてだとソウル市は説明した。調査の結果、ソウル市に居住する青年のうち孤立・隠遁青年の占める割合は4.5%だった。ソウル市は「これをソウル市の青年の全人口292万人に換算すると、約12万9000人が孤立・隠遁状態にあると推定される」とし「全国に拡大すれば、約61万人に上る」と明らかにした。
孤立・隠遁青年とは、「孤立青年」と「隠遁青年」を合わせた概念である。ソウル市は、情緒的・物理的孤立状態が6カ月以上続いた場合を孤立青年と分類する。情緒的孤立とは周囲に助言を求めたり頼んだりすることができる知人が全くいない状態をいい、物理的孤立とは家族や親戚以外の人との対面交流が年に1-2回以下の状態をいう。隠遁青年は、外出がほとんどない生活が6カ月以上続き、最近1カ月以内に職業・求職活動を行わなかったケース、と規定した。ソウル市の関係者は「隠遁青年のほとんどが同時に孤立青年でもあり、この二つを分離せず、政策上共に支援していくことにした」と話した。
ソウル市の調査結果、孤立・隠遁青年の半数以上(55.6%)が外出をほとんどせず、主に自宅で生活していることが分かった。自分の部屋の外に出ないという回答も7%を占めた。主に家だけで生活した期間は1年以上-3年未満(28.1%)が最も多かった。次いで、5年以上-10年未満(17.0%)、3年以上-5年未満(16.7%)、10年以上(11.5%)の順となった。隠遁生活が5年以上に長期化している青年が占める割合が28.5%に達したことになる。
孤立・隠遁生活をするようになったきっかけとしては、「失業、または就職困難(45.5%、重複回答)」を最も多く挙げた。「心理的・精神的困難」(40.9%)、「人間関係を結ぶことが困難」(40.3%)の順だった。孤立・隠遁青年のうち、本人世帯の社会・経済的水準が「平均より低い」と答えた割合が64.7%だった。これは一般青年の回答(31.4%)の2倍を超える高い数値だ。
孤立・隠遁青年は、ここ1週間で金を稼ぐために働いたかという質問に、42%が「働かなかった」と答えた。これは、一般青年(12.1%)の3倍以上という高い数値だ。また、5人に1人(18.5%)が精神科関連の薬物を服用していることが分かった。
しかし、孤立・隠遁青年の半数以上は克服の意志を示した。孤立・隠遁生活から抜け出したいと感じたことがあるかという質問に、55.7%が「ある」と答えた。ソウル市は「今回の実態調査の結果を反映し、3月までに『孤立・隠遁青年の総合支援計画』をまとめる方針」と明らかにした。
キム・ユンジュ記者