自動車輸出に必要な自動車専用船(カーキャリア)の運賃が昨年に比べ2倍以上高騰し、中堅自動車メーカーであるルノーコリア、双竜自動車、韓国GMの3社が物流難に直面している。
自動車業界によると、1隻当たり6500台まで積載できるカーキャリアの用船料は、2021年12月の1日3万5000ドル(約449万円)から昨年12月には11万ドルへと1年間で3.1倍に上昇した。国際的な船舶運賃指標である上海コンテナ運賃指数(SCFI)が同じ期間に5046から1107に急落したのとは正反対の動きだ。新型コロナウイルスの流行以降、完成車の輸出が増え、物流需要が増大したのに対し、大手海運会社の構造調整、老朽船舶の退役などで自動車専用船が少なくなったためだと分析されている。
ルノーコリアの関係者は「釜山工場の主力輸出品目であるXM3の生産が欧州工場に移管される危機だ。車を作っても運ぶ船がない」と述べた。月平均輸出台数が1万台以下の中堅自動車メーカーでは、6500台規模の専用船1隻全体をチャーターするのは難しい。月平均7万-8万台と輸出量が多く、現代自動車グループの物流系列会社である現代グロービスを通じて輸送する現代・起亜自動車とは事情が違うとの説明だ。業界関係者は「小口契約に加え、目的地が欧州、北米などに分散している中堅自動車メーカーの場合、船会社が引き受けようとしない」と話した。
双竜自動車も同じ事情だ。 昨年の自動車専用船の契約台数が月平均3000-4000台だった同社は、今年は月500-1000台しか契約できていない。契約輸出台数が減る中、運賃は前年の3-4倍に上がった。同社関係者は「高くても船を確保できれば幸いだ」と語った。
国内販売よりも輸出販売が多い韓国GMも船舶運賃高騰の影響をまともに受けている。韓国GMは昨年、国内販売が3万7237台、輸出が22万7638台だった。業界関係者は「老朽化した自動車専用船の相当数が今年退役するが、それに代わる船舶がない。専用船の確保はさらに難しくなるだろう」と懸念した。
イ・スルビ記者