北朝鮮文化交流局の指令を受けて活動し、スパイ組織疑惑が持たれている地下組織「ヒウッ・キヨック・ヒウッ」がカンボジアだけでなくベトナムでも北朝鮮工作員に会い、「工作資金」も受け取っていた事実がスパイ防止当局の捜査で判明し、捜査が進められている。
韓国政府消息筋は10日、TV朝鮮に対し、「ヒウッ・キヨック・ヒウッに所属する人物はベトナムとカンボジアで北朝鮮の工作員と合流し、地下組織の結成と活動のための『工作資金』も受け取った」と語った。
組織の中央拠点は慶尚南道昌原市だという。市民団体関係者4人が昌原市で2016年ごろに結成した「自主統一民衆前衛」は済州、全州など全国各地のスパイ組織に指示を下していたという。17年には済州地域のリベラル政党関係者がカンボジア・アンコールワットで北朝鮮の工作員による指令を受け、「ヒウッ・キヨック・ヒウッ」を結成し、反政府闘争を始めたという。
政府筋は「現在容疑者として特定されているのは8人ほどだが、地下組織が全国に広がっており、(容疑者は)さらに増える可能性もある」とした。スパイ防止当局は約5年間の捜査を通じ、北朝鮮の指令文と「ヒウッ・キヨック・ヒウッ」から送られた報告文、北朝鮮の工作員と接触した証拠などを確保したという。
しかし、容疑者らは容疑を否認し、「政権のスパイでっち上げ事件」だと反発している。
済州地域の32の市民団体で構成される「公安弾圧阻止および民主守護済州対策委員会」は声明を出し、「リベラル陣営に対する弾圧であり、公安事件でっち上げだ」と反発した。
イ・チェヒョン記者