ロシア軍は昨年9月、部分動員令を通しておよそ30万人の予備役を徴集した。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は先月7日、「徴集兵のうちおよそ15万人が(ウクライナに)派兵され、このうち7万7000人は戦闘部隊に配置された」とし「残る15万人は依然として訓練中」と明かした。こうした状況で新兵に対する致命的攻撃が公開され、ロシアの今後の兵力動員が打撃を受けかねない、という見方も浮上した。実際、戦争の長期化によりロシアが50万人から70万人を追加動員するだろうといううわさが出回っている。セルゲイ・ショイグ国防相は先月21日、「軍兵力を現在の115万人から150万人に増やさなければならない」とも表明した。キーウ・ポストなどウクライナ側のメディアは、ロシア国内の消息筋の話を引用して「戦線の否定的なニュースが、追加動員をさらに難しくすることもあり得る」との見方を示した。
ウクライナとロシアは最近、東部と北部の戦線で激しい戦闘を繰り広げている。ロシア軍が新年初日から無人機などで攻勢を強化し、雇い兵集団「ワグネル・グループ」を前面に立たせて夜襲を試みるなど、冬場に機先を制しに出たが、戦局はウクライナ有利に流れているといわれる。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は先月30日、「東部戦線の激戦地バフムトやソレダル、クレミンナなどでウクライナ軍が善戦している」とし「一部地域では進撃している」と主張した。実際、東部ルハンスク州のクレミンナでは、ロシア軍が市の郊外に撃退されたという。米国の戦争研究所(ISW)は「補給や士気の面でウクライナ軍が優位にある」と評価した。
パリ=チョン・チョルファン特派員