K防衛産業の輸出、今年は200億ドル超の見込み

競合する米独の武器より価格が安く、迅速な納品が「輸出大当たり」の秘訣(ひけつ)

 韓国のK防衛産業の輸出が今月、初めて史上最大規模の170億ドル(現在のレートで約2兆4000億円。以下同じ)を突破し、今年の年末までに200億ドル(約2兆8000億円)を超えるとみられる。昨年の防衛産業輸出72億5000万ドル(約1兆60億円)に比べ、2.8倍も増えるのだ。

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 K防衛産業は、今年に入ってポーランドと結んだ輸出契約だけでも147億6000万ドル(約2兆470億円)に達するといわれる。K2戦車(980両)をはじめ、K9自走砲(648門)、FA50軽攻撃機(48機)、「天舞」多連装ロケット砲(288門)などだ。ロシアのウクライナ侵攻に伴う特需を享受している。

 ポーランドは当初、戦車については米国のM1A2戦車とドイツのレオパルト2A7戦車、自走砲についてはドイツのPzH2000、多連装ロケット砲については米国のHIMARSなどの配備を積極的に検討していた。だがこれらの競合機種は韓国の兵器に比べはるかに高価であったり、ポーランド軍が希望するほど早い時期には納品できなかったりしたことから、K防衛産業の製品を大挙購入している-との分析がある。ドイツのレオパルト2A7戦車やPzH2000自走砲の価格は、韓国のK2戦車、K9自走砲よりそれぞれ2倍も高い。

 K2戦車はポーランドに3年間で180両の輸出が可能だが、ドイツのレオパルト2は15年かかるなど、韓国側は十分な物量の提供および速やかな納品が可能という点も強みだ。冷戦時代、ドイツは世界トップクラスの武器と戦闘力を誇っていたが、冷戦終息後は国防費の急激な削減と防衛産業の生産ライン縮小などで、K防衛産業に比べ競争力が大きく低下した。また、韓国産業研究院のチャン・ウォンジュン研究委員は「購入国が要求する現地生産、技術移転、共同開発などに対する積極的な提供努力も重要な成功要因」と語った。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者

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  • ▲写真提供=ハンファ・エアロスペース

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