現代自動車が先日販売を開始した新型グレンジャーのリアウインカーの位置が低すぎて他の車から見えにくいとの指摘が相次いでいる。
現代自が17日に明らかにした内容によると、第7代新型グレンジャーはウインカーがバンパーの位置に低く設置されている。後ろから最も良く見える「一字」型の赤く長いテールランプは尾灯とブレーキランプになる。下のバンパーの左右に一つずつあるオレンジ色のランプがウインカーだ。内側から外に流れるように点灯する「ダイナミック・ターン・インジケーター」方式だ。
グレンジャーのデザインが公開されると、ユーザーの間からウインカーへの不満が多数寄せられた。グレンジャーのようにバンパーに付いたウインカーは路上で他のドライバーから識別しにくいからだ。現代自の「サンタフェ」や起亜の「カーニバル」「K3」、ジェネシス「GV70」などもそうだ。
これらの車はグレンジャーと同じくウインカーが他のドライバーの視線よりもかなり低いバンパーの位置にあるため、車線変更をする際に他のドライバーからウインカーがよく見えないケースがある。「カーニバルがウインカーをつけないまま割り込んできたので急ブレーキを踏んだが、よく見ると下の方にウインカーがついていた」といった不満の声がドライバーの間でよく語られている。
特にオリンピック大路など渋滞がよく発生する区間では車同士が近い状態で走行するケースが多いため、ウインカーがよく見えないことがある。全高が高いSUV(スポーツタイプ多目的車)はまだ大丈夫だが、K3やグレンジャーなどのセダンは全高が低く、バスやトラックなど運転席が高い大型車のドライバーからは特に識別しにくい。
ウインカーがバンパーに低く設置される主な理由はデザインだ。デザインの差別化が重要視されている影響で、テールランプを薄く長く設計し、従来のテールランプの位置から追いやられたウインカーがバンパーにまで下がったのだ。
現代自グループの車だけでなくシボレー・ボルトEUV、双竜のレクストンなどもウインカーをバンパーの位置に低く設置している。韓国では販売されていないが、トヨタのヴェンザもウインカーがかなり低くなっている。
ウインカーが低いと周囲から見にくくなり、ドライバー間の合図がうまくやりとりできないとの指摘もある。米国の自動車専門メディア「ザ・ドライブ」は「幾つかの車はなぜ愚かにもウインカーをバンパーに装着しているのか」という記事で「バンパーのウインカーは安全面でいつか意図しない問題につながる恐れがある」「自動車のライトが進化するにつれてドライバーが注意すべき点も増えるかもしれない」などとした上で「特にSUVの販売が増え、路上では多くの車のシートが高くなったため、ウインカーが低い車は無用な混乱や事故を引き起こしかねない」と指摘した。
コ・ソンミン記者