10月のキムチ輸入額が過去最高を記録した。インフレで野菜や調味料といった材料費が上がっているのにともない韓国産キムチの価格が上がるや、中国産キムチの輸入が急増したためだ。キムチの貿易収支は1年ぶりの赤字に転じるものとみられる。
【写真】キムチが「泡菜」に…韓国食品医薬品安全処が2か月間誤表記
16日に発表された関税庁貿易統計によると、10月のキムチ輸入額は1701万8000ドル(約23億7400万円)で、関連統計の作成を始めた2007年以降で最高を記録した。1年前に比べると50.9%もの急増だ。月間輸入額が1700万ドル(約23億7000万円)を超えたのは初めてだ。
今年1月から10月までのキムチ輸入額は1億4152万1000ドル(約197億3800万円)で、昨年同期より30%増え、昨年1年間の輸入額(1億474万2000ドル=約146億1000万円)を上回った。今年の年間輸入額は1億7000万ドル(約237億1000万円)前後と予想され、これまでの過去最高だった2020年(1億5242万ドル=約212億5600万円)を超えるものとみられる。
輸入キムチは99%以上が中国産だ。昨年は中国のキムチ工場の「裸キムチ」動画が波紋を呼び、キムチの輸入額が2020年(1億5000万ドル=約209億1900万円)を下回る1億4000万ドル(約195億2400万円)にとどまったが、今年に入って増加に転じた。
その原因に挙げられているのが韓国産キムチの価格上昇だ。韓国国内の包装キムチ市場占有率1位企業である大象(デサン)は先月1日から「宗家」ブランドのキムチ価格を平均9.8%引き上げた。これに先立ちCJ第一製糖も9月15日から「bibigo(ビビゴ)」ブランドのキムチ価格を販売先ごとに約11%上げた。
今年1月から10月までのキムチの貿易収支は2288万ドル(約32億円)の赤字となっている。キムチの輸入額は増えているが、輸出額は1億1864万ドル(約165億4200万円)で、昨年同期に比べ12.8%減った。昨年のキムチ貿易収支は1917万ドル(約26億7300万円)の黒字を記録し、2009年以来12年ぶりの黒字だったが、1年も続かずに赤字に転じることになった。
ファン・ジユン記者