韓国の化粧品産業は、世界的な不況の中でも徐々に成長し、未来の有望産業としてその地位を高めている。韓国の化粧品輸出額は毎年史上最高記録を更新しているが、これは商品の優秀性を基に、新型コロナウイルス感染症で変化した非対面消費パターンにオンライン・プラットフォーム強化など、直ちに対応したおかげだ。また、さまざまな商品拡大や質の高い商品のための研究開発投資に積極的に乗り出しているのも、韓国の化粧品産業のもう一つの成長の秘訣に挙げられる。特に、保有している源泉技術を土台にブランドと商品力を強化する中小企業が増えている。
2001年に設立されたビューティー&ダイエット食品専門企業Grace Clubもその一つだ。Grace Clubのチャン・ジュンタク代表は「韓国の化粧品はOEM/ODMシステムが定着し、商品の品質向上とさまざまな商品構成で国際的な競争力が強化された」とした上で「特に、映画やドラマ、歌謡など、韓国文化の拡散により韓国の化粧品に対する需要増加、インターネットやオンライン・プラットフォームの活性化などが、世界進出する上で重要な役割を果たした」と説明している。
商品の向上、ブランド強化のための研究開発に多く投資しているGrace Clubは、10年以上の経験とノウハウにより自社ブランドCOSNORIを立ち上げた。COSNORIの代表的な商品はまつげ栄養剤、トーンアップクリームなどで、これらの商品は消費者の間で口コミで広まり、韓国のショッピングモールでベスト商品に選ばれている。これらの商品を筆頭に、Grace Clubは昨年売り上げ162億ウォンを記録して著しい成長を見せ、最近は日本や米国、東南アジア、中国など、海外に市場を拡大している。
しかし、海外で韓国の化粧品の人気が高まるにつれ、解くべき宿題も生じた。韓国の商品を模倣する事例が増加し、元祖韓国商品の認識低下が懸念されるからだ。
チャン・ジュンタク代表は「根本的には化粧品の商品表記事項の改善が必要だ。何よりブランドの認知度を確固たるものとし、デザインで差別化を図り、早急に現地に進出する方法も一つの案だと思う」と語った。さらに「ここ数年間、新型コロナウイルス感染症の影響で多くの企業は海外の販路がふさがり、事業が困難に直面したが、今年下半期には新型コロナウイルス感染症のエンデミック(風土病)移行で国境が開かれ、事業モデルの拡大やさまざまなマーケティングに注力している。COSNORIブランドの商品ラインナップを拡大し、海外市場も広げようと計画している。現在、日本や米国、東南アジアなどで反応がよい。これから積極的な海外活動により中国、東南アジア市場やグローバル市場での成功を目標としている」と説明した。
最後にチャン・ジュンタク代表は、今後の化粧品産業について「K文化や個性あるブランド商品として見れば国家別戦略が必要だろうが、海外での見通しは相当明るい」とみている。