ヒジャブ着けずに韓国で大会出場のイラン女子選手が帰国…「忙しくて忘れていた」

 韓国で行われたスポーツクライミングの国際大会に、イスラム教の髪を覆うスカーフ「ヒジャブ」を着用せずに出場したイランの女性選手が大会後に連絡が取れなくなって安否が懸念される中、この選手が19日(現地時間)未明にイランに到着した。選手は帰国後の記者会見で「意図的ではない」と強調した。

 英BBCやAP通信などによると、スポーツクライミングのイラン代表、エラン・レカビ選手(33)は同日未明、テヘランの空港に到着。黒の野球帽の上に黒のパーカーをかぶり、入国場に姿を見せた。レカビ選手が姿を見せると、到着を待っていた数百人が「レカビは英雄」と叫んだ。

 レカビ選手はイラン国営放送とのインタビューで、ソウルの大会でヒジャブを着用していなかったことについて「女性用ロッカールームで待っていたら、急に試合にでなければならなくなった。靴を履いて装備を整えるのに忙しく、ヒジャブを忘れてしまった」と話した。さらに「大きなストレスを受けたが、平和な気持ちでイランに帰ってきた。これまで何の問題も起きなかった。神に感謝している」と話した。

 レカビ選手は大勢の人々の声援を受けながら車に乗って空港を離れた。AP通信は「その後レカビ選手がどこに行ったのかは分からない」と報じた。

チェ・ヘスン記者

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