西海での北朝鮮による海洋水産部職員殺害事件で被害者の遺族であるイ・レジンさんは5日、ソウル・三清洞の監査院前で単独デモを行っていた共に民主党の朴範界(パク・ポムゲ)議員に抗議した。民主党は監査院が最近、文在寅(ムン・ジェイン)前大統領に問題の事件と関連し、書面で調査に応じるよう求めたことについて、「政治弾圧」だとして前日からリレーデモを続けている。イさんは「自分たちがやれば正当で、他人がやれば誤りだという民主党の態度はダブルスタンダードの極致だ」と批判した。
イ・レジンさんは同日午前、監査院前で単独デモを行っていた朴範界議員に近づき抗議したが、警察などに制止された。イさんは2020年9月、西海上で北朝鮮軍に殺害された故イ・デジュン氏の実兄だ。イさんは朴範界議員が持っていたプラカードを奪い、「遺族が見ていても恥ずかしくもないのか」と抗議した。プラカードには「監査院の政治監査を国民と共に糾弾する。監査院は大統領と検察の道具ではない」と書かれていた。
最近、監査院は事件と関連し、文在寅前大統領に書面調査を通告したが、文前大統領は「無礼だ」として、質問用紙の受け取りを拒否した。民主党は監査院に対する告発(職権乱用)と「抵抗」を予告した。イさんは「(文在寅政権が)堂々としているならば、『そんな事実はない』と言うか、堂々と(調査を)拒否すべきだ。こんなデモをする時間があるならば、正当に国政監査で過ちを追及し、国民と生命をどのように守るか考えて働け」などと批判した。イさんが警察の制止にもかかわらず、朴範界議員の周辺で20分間余り抗議を続けると、朴議員は「遺族がプラカードも奪い、これ以上(デモを)続ける状況ではなさそうだ」としてその場を離れた。民主党は単独リレーデモを継続する方針だ。
朱亨植(チュ・ヒョンシク)記者