昨年の韓国の年間出生児数と出生率が過去最低水準になった中、主な外信各社もこのニュースを大きく取り上げている。
英BBC放送は25日(現地時間)、韓国統計庁が24日に発表した資料を引用して、「韓国はまた世界最低の出生率を記録しただけでなく、最低値を更新した」と報道した。
統計庁が発表した「2021年出生統計」によると、昨年の出生児数は26万600人だとのことだ。これは1年前より1万1800人(4.3%)の減少だ。関連統計が作られた1970年以降で最も低い水準となる。1人の女性が生涯で出産すると予想される平均出生児数を表す「合計特殊出生率」は昨年0.81人で、前年比で0.03人(3.4%)減少した。
BBCは「(一つの)国が移住者なしで人口を同規模に維持するには夫婦1組当たり少なくとも2人の子どもが必要だが、韓国は1人未満だ」「人口減少は国にとてつもない負担をもたらす恐れがある」「医療システムや年金に対する需要が急増するにつれ、公共支出に対する圧力が増すほか、青年人口の減少は労働力不足につながる」と伝えた。
さらに、「韓国は2020年に初めて出生者数より死亡者数の方が多くなり、労働力不足が現実化する見通しだ」「韓国の人口が減り続ければ、経済を成長させ、高齢者を世話し、徴兵できる人材が不足することになる」と予想した。
外信各社が考える韓国の出生率低下の原因は何だろうか。BBCは「韓国の女性は教育水準が高いが、韓国は豊かな国の中で男女の賃金格差が大きい国だ」「韓国での家事・育児のほとんどは依然として女性の役割であり、女性は出産後に仕事を辞めたり、キャリアが途切れたりするケースが多い」と説明した。
出産・育児による経済的負担も原因の一つに挙げられた。BBCは「韓国で子どもを育てるのは費用がたくさんかかる。多くの若者が天文学的な額の住居費に負担を感じている」と報じた。同メディアは、韓国のある女性が「私たちは出産ストライキ中」と話したことを紹介した上で、「韓国人女性は依然として職業を持つことと家族を持つことのはざまで選択を強いられている」と伝えた。
一方、米経済専門誌フォーチュンは「過度な競争ムードの社会が出産を遠ざけている」と指摘した。
オ・ギョンムク記者