■「隣の下りエレベーターを見て喜んでる格好」
-日本に留学しに行った時と比較するとどうか?
「最初に日本の地を踏んだ2004年当時、日本のGDPは韓国より6倍も大きかった。その年の日本の国民1人当たりGDPは世界15位、韓国は40位だった。昨年、日本のGDPは韓国の2.75倍だが、人口は2.43倍の差がある。その結果、国民1人当たりのGDPはほとんど同じになった。少なくとも、韓国を一手劣った国と考える日本人はもういない」
-もしや、韓国人が誤読したり錯覚したりしている部分があるのではないだろうか?
「韓国が国民1人当たりのGDPでスペインを抑え、1人当たりの国民所得(GNI)がG7の一員であるイタリアを超越したことはニュースにならないのに、唯一日本を上回ると大書特筆する。こういう姿は、ゆっくり上昇するエレベーター(韓国)に乗り込み、隣のエレベーター(日本)が降りていくのを見て『逆転した』と喜んでいるのと同じ。ここで『台湾の今年の1人当たりGDPは19年ぶりに韓国を再び上回るだろう』という発表は多くのことを考えさせる」
イ教授の話は続く。
「いま、韓国人が投げかけるべき問いは『われわれは日本に勝ったのか?』ではなく、『われわれは日本と違うのだろうか?』だ。1980年代中盤から10年にわたる全盛期の間、日本国民は自信と自負に満ちていたが、自分たちが最も得意とする能力、すなわち『追い付き追い越せ』、すなわち『(西洋から)学んで(西欧を)追い抜く』能力を忘れていった。日本人は『世界の人がわれわれをうらやみ、学びたがっているのだから、ことさら他国を分析して学ぶ必要はない』と考えた」
宋義達(ソン・ウィダル)エディター