京畿道で広さ1万1570平方メートル(3500坪)のキュウリ農園をしているハン・サンウクさん(50)も24日、社会奉仕命令を受けた2人と一緒にキュウリ1万本を収穫した。ハンさんは「ネパールから来ることになっていた労働者が来ないために頭を抱えていたが、社会奉仕命令対象者の助けを借りて出荷時期にきちんと出荷できて良かった」と語った。京畿道でリンゴ農園をしているムン・ミョンソンさん(57)もこうした人々に手伝ってもらっている。ムンさんは「新型コロナ前は8万ウォン(約8000円)だった日当を13万ウォン(約1万3000円)に引き上げても来てくれる労働者がいなくて困っていた」「今年は社会奉仕命令を受けた約20人が手伝ってくれて、やっと作業を終えた」「農園主たちは当初は嫌がっていたが、最近はみんな『ありがたい』と言って歓迎している」と語った。
これのほかにも、ホームレスなどからなるボランティアたちが農家を回って作業を手伝っており、人気だ。19日午後2時ごろ、京畿道高陽市徳陽区の花卉(かき)団地にあるハーブ農園では、9人が植木鉢9000鉢を移し替える作業を手伝っていた。彼らはソウル市恩平区のホームレス施設「恩平村」から来たボランティアたちだ。この施設に滞在しているパクさん(51)は「いつも社会から助けてもらってばかりいるが、私も誰かの助けになれてうれしい」と話した。
全国各地の農家・農園では、「今後もこのような助けが切実に求められている」との声が上がっている。それほど労働者不足が深刻だということだ。法務部によると、農業分野などで働くための非専門就業(E-9)ビザで韓国に来るカンボジア国籍・ネパール国籍などの外国人数は2019年の15万1116人から2020年は4万1992人、昨年は1万500人と急減しているという。今年は状況が良くなったものの、4月までで1万4000人の入国にとどまっている。
ク・アモ記者、チョン・ジェフォン朝鮮Biz記者