「大庄洞事件」ユ・ドンギュ被告が拘置所内で自殺未遂か…睡眠薬50錠服用のミステリー

 「大庄洞開発優遇事件」で逮捕、起訴され、ソウル拘置所に収監されているユ・ドンギュ元城南都市開発公社企画本部長が拘置所内で自殺を図り、未遂に終わったと弁護人が21日までに主張した。拘置所を管轄する法務部は「事実ではない」と説明している。

 ユ被告の弁護人は同日午前、取材陣に対し、「ユ氏が前日未明に睡眠薬50錠を服用し、命を絶とうとしたが、救急室に搬送され、治療を受けることなく、午後に(拘置所に)戻った」と主張した。ユ被告が前日、拘置所内で自殺を試みようと睡眠薬を大量服用し、ユ被告が朝起きないため、拘置所職員が病院に移送したという内容だった。また、ユ被告の弁護人は「ユ氏が事実婚関係にあるA氏に指示してもいないのに、(ユ氏に)携帯電話証拠隠滅教唆の疑いで勾留状が出ると、妻と娘に会えず、家族に長期間被害を与えるためこの世を去りたかったと言っている」などと主張した。

 これについて、法務部は同日午後、公式の説明資料を出し、「ユ氏は自殺を図っていない」と反論した。刑務当局関係者は「ユ氏は睡眠薬を大量服用していない。睡眠薬50錠を拘置所に運び込むこと自体が不可能だ」とし、「ユ氏は自殺を図ったこともなく、健康にも異常がない」と主張した。一方、ユ氏側は「拘置所が把握できていないものだ。ユ氏は夫人と娘に残した遺書も拘置所の室内に残したという」と指摘した。

 ユ被告は火天大有の大株主キム・マンベ被告ら民間業者から賄賂を受け取ったか、受け取ることを約束し、大庄洞事業の過程で優遇した罪などで昨年10月21日に起訴された。検察は今月4日、ユ被告が昨年9月29日、検察による家宅捜索を控え、自宅にある被告の携帯電話を捨てるようAさんに指示した証拠隠滅教唆の罪で追起訴し、裁判所に勾留延長を請求した。ユ被告の勾留期間は今月20日で満了する予定だったが、裁判所は19日、「証拠隠滅の恐れがある」として、勾留状を交付した。

 検察出身の弁護士は「勾留期間の延長で心理的につらかったことはあるだろうが、全方位的に政界や法曹界へのロビー疑惑が指摘された事件だけに、外部に救難信号を発したのではないかと疑われる」と述べた。ユ被告は大庄洞事件に対する検察の捜査が本格化した昨年9月にも自殺を試みたとされる。その事実は李在明(イ・ジェミョン)元京畿道知事が昨年10月20日、京畿道の国政監査で「ユ氏は家宅捜索当時、自殺を図ろうと薬を飲んだという」と述べて明らかになった。

表泰俊(ピョ・テジュン)記者

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