BTS兵役免除推進は「国益」か「特恵」か…韓国社会で論争に(上)

国会兵役特例法についてどう思いますか?
成一鍾議員「兵役特例付与に異見なし…公演継続の方が経済効果大きい」
20代男性ネット掲示板「公正性に疑問」
政権引き継ぎ委員会「国会で処理する問題」
文化界「この機会に基準・原則を」

BTS兵役免除推進は「国益」か「特恵」か…韓国社会で論争に(上)

 韓国与野党が今月の臨時国会で、人気男性アイドルグループBTS(防弾少年団)のための兵役特例法処理で意見を共にしたと伝えられたことから、公正性や公平性をめぐる議論が浮上している。賛成側は「国威発揚の機会を与えることの方が国益にかなっている」という論理を展開しているが、今回の大統領選挙で尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領に票を入れた20代の男性たちを中心に、公平性に疑問を抱く声も高まっている。「これを機に大衆文化アーティストの兵役特例に関して明確な基準や原則を作るべきだ」という意見もある。

 最大野党「国民の力」政策委員会議長を務める成一鍾(ソン・イルジョン)議員は12日、ラジオ番組で、いわゆる「BTS兵役特例法」について、「この法律を早く処理してほしいという政府の要請があった」と推進方針を明らかにした。同議員は昨年11月、国益に役立つ業績を打ち立てた大衆文化アーティストを「芸術要員」に編入し、兵役代替服務を許可するという内容の兵役法改正案を発議した。事実上の兵役免除をしようということだ。当時、この法案は国会国防委員会の法案審査小委員会に上程されたが、議員たちから賛否の声が上がったため、留保された。成一鍾議員は「(最近は与党の)共に民主党の方が積極的で、両党の幹事間で早く検討しようという協議があった」と語った。共に民主党の朴洪根(パク・ホングン) 院内代表らもこの法案に賛成したという。

 成一鍾議員は同日、BTS兵役特例付与に賛成する論理の根拠として、「国益にとってどちらの方が役に立つかという面から見るべきだ」「BTSがソウル・江南でコンサートをすれば18万7000人が来るし、米ビルボードのチャートで1位になれば1兆7000億ウォン(約1730億円)の経済効果がある」と述べた。「ビルボード・ミュージック・アワードなどを受賞して世界のポップスを主導しているBTSは、軍隊に行かずにコンサートができるようにしておく方が国益にかなっている」ということだ。成一鍾議員はまた、「BTSは世界的に有名なので、ウクライナ侵攻以降、『(兵役がある)韓国は今、戦争状態なのか』と問う声が多数寄せられているそうだ」とも言った。

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