ヘリウムガス遊びで中学生が窒息死 /仁川

 仁川市のマンションで中学生がインターネットで購入したヘリウムガスを吸入し、窒息死する事故が起き、警察が捜査を進めている。

 仁川市消防本部と南洞署によると、5日午後5時50分ごろ、仁川市南洞区のマンションで、男子中学生のAさん(13)が顔にビニール袋を被った状態で倒れているのを母親が発見し、119番に通報した。救急が到着した時点でAさんは心肺停止状態で、病院に搬送されたが死亡した。

 警察はAさんがヘリウムガスを吸入していて死亡したと推定している。両親が消防当局に対し、「普段からいたずらっ子だったが、最近宅配でヘリウムガスを注文した」と語ったことが理由だ。

 ヘリウムガスは無色、無臭で、熱気球や装飾用風船に主に使われるが、人間が吸うと声が変わるため、テレビのバラエティー番組などでよく使われた。最近はソーシャルメディアなどに「ヘリウムガスを吸って歌う」「ヘリウムガスを吸って出前を注文する」などいう過激な投稿も見られる。現在ヘリウムガスは通販サイトなどを通じ、年齢制限なく誰でも簡単に購入できる。

 しかし、専門家によると、一度に大量のヘリウムガスを吸い込むと死に至る可能性もあり、注意が必要だ。嘉泉大キル病院職業環境医学科のハム・スンホン教授は「ヘリウムガスを多量に吸うと、酸素欠乏状態になり、死に至る恐れがある」とし、「めまいや頭痛、呼吸困難による転倒など二次事故の可能性もあるため、ヘリウムガスを興味本位で吸うのは非常に危険だ」と語った。

 警察はAさんの死亡経緯を確認するため司法解剖を検討しており、ヘリウムガス販売業者も調べる予定だ。警察関係者は「外部からの侵入の痕跡はない。あらゆる可能性を念頭に調べを進めている」と話した。

高碩泰(コ・ソクテ)記者

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