韓国大統領府「文大統領夫人の私費で衣装代負担」

特殊活動費使用疑惑に反論…内訳は公開せず依然論議

 青瓦台(大統領府)が29日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の妻・金正淑(キム・ジョンスク)夫人の衣装代をめぐる論議について、「任期中、大統領配偶者としての衣類購入目的で特殊活動費などの国家予算を編成・使用したことはなく、私費で負担した」と述べた。「青瓦台が先日、『金正淑夫人の儀典費用と特殊活動費を公開せよ』という裁判所の判決に不服を申し立てたのは、金正淑夫人の衣装代を隠すためではないか」と世間で取りざたされている疑惑に反論したものだ。だが、青瓦台は金正淑夫人がこれまで着用したと言われている約170着の衣装・アクセサリーに関して具体的な内容を公開しておらず、特殊活動費の公開も拒否していることから、議論は続くものとみられる。

 青瓦台シン・ヘヒョン副報道官は同日の定例記者会見でこのように語った上で、「海外訪問時の儀典や国際行事用に支援を受けた衣装は寄贈したり返却したりした」と述べた。以前から持っていた服をリフォーム(修繕)したこともあるという。2018年のフランス訪問時に話題になった高級ブランド「シャネル」の服も提供を受けた後、現在は国立ハングル博物館に寄贈して展示中だとのことだ。青瓦台関係者は、金正淑夫人が着用したブローチが2億ウォン(約2000万円)の高級ブランド製品だという説についても「フェイクュースだ」と言った。だが、ブランド品を模倣した模造品でもないとしている。

 シン・ヘヒョン副報道官は「国家間の首脳会談、国賓海外訪問、外賓招待行事など公式の活動を行う時、国家元首および大統領夫人としての外交活動のための儀典費用は、行事付帯費用として厳格な内部手続きにより最小限の水準で予算を一部支援している」と述べた。そして、「大統領秘書室の特殊活動費が国防、外交、安保などの事由で具体的に公開するのが難しい点にかこつけて、無分別に事実と違う主張をすることについて、遺憾に思う」と述べた。だが、青瓦台はそれでも「法的措置は考慮していない」としている。

 青瓦台は金正淑夫人が服を買うのに私費をどれだけ使ったかについては「我々が公開する理由はない」と言った。インターネット上では、「特殊活動費ではなく私費ならば、かえって公開できないことはないのではないか」と指摘されている。また、金正淑夫人の服の費用についてさまざまな憶測が飛び交い始めてから1週間経後に青瓦台が弁明したことについても、釈然としないとの批判が出ている。尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領が所属する政党・国民の力が所属する政党・国民の力は「文在寅大統領の在任中に青瓦台特殊活動費の内訳を公開するのが国民に対する道理だ」と批判した。

キム・アジン記者

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