11日にマンション外壁崩落事故が発生した光州広域市西区花亭洞の高層マンション「アイパーク」の施工会社はHDC現代産業開発だ。この会社は昨年6月に17人の死傷者を出した同市東区鶴洞4区域再開発住宅の撤去作業倒壊事故時の施工会社でもある。光州市内で同じ会社が関連した大型事故が7カ月間に2回発生したということだ。
【写真】解体中の5階建てビル倒壊、バス下敷きの瞬間(2021年6月)
11日に外壁崩落事故のあったマンションは地下4階・地上39階建てで、8棟からなる。マンション705世帯とオフィステル(オフィス兼ワンルーム)142室の合計847世帯という大型複合ビルだ。同市の「中核商業エリア」である光州バスターミナルやデパートに近い高価格マンションと言える。同市のマンションとしては比較的高価な1坪(約3.3平方メートル)当たり1600万ウォン(約155万円)台で分譲されたが、競争率は専用面積によっては最高で108倍、平均で67倍に達した。2019年6月から工事を始めた同マンションの入居時期は今年11月だった。しかし、今回の事故で工事遅延は避けられないと同市では話している。
現代産業開発は昨年6月、再開発のための撤去作業中に建物が崩壊し、停車していたバスが巻き込まれて9人が死亡、8人が負傷する惨事が起きた光州市東区鶴洞4区域住宅再開発事業の工事引き受け会社でもある。この事故は下請け業者が建物を撤去する過程で発生したが、検察は「施工会社もずさんな撤去に関して責任がある」と見て、現代産業開発の現場関係者3人を業務上過失致死傷で起訴した。同地域のある住民は「大手建設会社がずさんな撤去や施工で相次いで事故を起こすなんて話にならない」と怒りを見せた。現代産業開発側は同日、正式なコメントを出さなかった。
皮肉なことに同日、国会ではいわゆる「鶴洞惨事防止法」と呼ばれている建築物管理法改正案が可決された。解体工事現場の点検を義務化するなど、鶴洞での事故のような悲劇を防止するための内容となっている。解体設計で重要な「解体計画書」を専門家(建築士・技術士)が作成し、地方建築委員会の解体審議を受けなければならず、小規模建築物の場合でも周辺に危険要因がある場合は解体許可を受けるようにするものだ。
チョ・ホンボク記者