黄宣優(ファン・ソヌ、18)=ソウル体育高校=が2021年の最後のレースを韓国新記録で飾った。
黄宣優はアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで21日(現地時間)に行われた「2021国際水泳連盟(FINA)世界短水路選手権(25メートルプール)」の男子自由形100メートルで6位になった。決勝で出した46秒34は、自身が今年10月にカタール・ドーハFINA競泳ワールドカップ(W杯)で出した韓国記録(46秒46)を0.12秒縮めるものだ。1位になったイタリアのアレッサンドロ・ミレシ(45秒57)をはじめ、ほかの入賞者は全員45秒台だった。
黄宣優は今大会の自由形200メートルで金メダルを手にし、メジャー国際大会で初めて優勝の喜びを味わった。これは、2016年にカナダ・ウィンザーで行われた同大会で3冠に輝いた朴泰桓(パク・テファン)に続き、韓国人選手としては史上2人目の金メダルだ。しかも、自由形100メートルやリレー200メートルなどで韓国新記録を4つ出した。黄宣優は大韓水泳連盟を通じて、「初競技だった自由形200メートルで金メダルが取れて、スタートがとても良かった。練習をした分、ベストを尽くそうという気持ちですべてのレースに臨んだ。これからも応援していただければうれしい」とコメントした。
黄宣優は今年、全国民から大きな声援を受けた。今年夏の東京五輪でアジアの選手としては65年ぶりに自由形100メートル決勝に進出、アジア新記録で5位になった。自由形200メートルは韓国新記録であると同時にジュニア世界記録で7位だった。特に200メートルでは予選全体で1位になったのに続き、決勝でも175メートル地点まで先頭に立って力泳を見せたものの、終盤で体力が落ちてメダルを逃した。だが、一気に短水路界の世界的な新星として浮上、韓国競泳界に新たな希望をもたらした。
黄宣優は22日、韓国代表選手団と共に帰国して、10日間の隔離措置に入った。来春高校を卒業する予定で、新年からは江原道庁所属として新たなスタートを切る。大学に進学せず、実業団チームで競技に集中することにしたのだ。早ければ来月中旬ごろにもオーストラリアや米国で練習する予定だ。
来年も重要な大会が待っている。5月には福岡で行われる世界選手権(長水路・50メートルプール)が、9月には中国・杭州でアジア大会が行われる。黄宣優は五輪規格の長水路で行われる世界選手権で、2011年の中国・上海大会で朴泰桓が自由形400メートル金メダルを獲得して以来のメダルに挑む。アジア大会では3冠を狙う。
成鎮赫(ソン・ジンヒョク)記者