ひき逃げ現場にヘルメット、被害者の姉が中古品取引サイトを手掛かりに加害者特定 /益山

 バイクによるひき逃げ事故の被害者家族が現場に残された証拠物を手掛かりに加害者を特定した。被害者の姉は加害者の中古品取引サイトでの取引記録を追跡し、警察が摘発できなかった加害者を探し出すことに成功した。

【写真】ヘルメットとバイクを手掛かりに加害者を特定

 全羅北道益山署が2日明らかにしたところによると、11月16日午後6時半ごろ、益山市於陽洞の路上でバイクを運転していた高校生(16)が横断歩道を渡っていたAさん(30)をひいて逃走した。Aさんは気を失って倒れたが、高校生は「電話をかけてくる」という言葉を残し、バイクとヘルメットを置き去りにして姿を消した。

 警察は周辺の防犯カメラを手掛かりに捜査を進めたが、容疑者を検挙したという知らせはなかった。Aさんの姉は「加害者がバイクとヘルメットを中古品取引で購入した可能性がある」と考え、翌日から追跡を開始した。予想は的中した。中古品取引サイト「タングンマーケット」の検索に「ヘルメット」と入力したところ、現場にあったのと全く同じヘルメットの取引記録が見つかった。続いて、現場写真を添え、「ひき逃げバイクを探している」とする投稿も行った。しばらくして、「事故現場にあったのと同じバイクを売るという投稿を見た」という情報提供者が高校生のIDが含まれる資料を送ってきた。

 被害者の姉はバイクを取引するように装い、高校生にメッセージを送った。事故を起こす前にバイク売却の投稿をサイトから削除していた高校生は、購入希望の連絡が来ると、被害者だと直感し、「ひき逃げ事故の被害者ですか」と尋ね、犯行を告白したという。事故から2日後に容疑者を特定した姉は警察に通報。高校生は警察の取り調べで犯行を全て認めた。警察は11月24日、高校生を逃走致傷の疑いで検察に送致した。

キム・ジョンヨプ記者

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