■「高校で必須科目に指定すべき」
児童・生徒の低い経済理解力は不十分な教育課程が原因だとの専門家の指摘がある。経済教育は初等学校や中学校では社会科の一部単元にすぎず、高校では「経済」「生活経済」「商業経済」など選択科目として学ぶ。
定められた授業進度すら達成できていない状況だ。今回の調査と同時に教師を対象に実施されたアンケート調査によると、経済教科の進度が100%に達したとの回答は初等学校で37.7%、中学校で35.8%、高校で23.8%にすぎなかった。
イ・サンス室長は昨年12月の企画財政部と教育部の合同会議で、「児童・生徒が経済の基本を理解するためには、高校で選択科目ではなく、必須科目として教えるべきだ」と主張した。韓国教育課程評価院によると、2021学年度の大学修学能力試験受験者42万1034人のうち、経済を選択したのは5076人(1.2%)にすぎなかった。
全国経済人連合会(全経連)のリュ・ソンウォン産業戦略チーム長は「高校卒業後、経営学科に行き、企業の財務チームに配属される学生だけ経済を知らなければならないわけではない。社会に進出した全ての学生が不動産、株式、企業活動などに対する理解を高められるように経済教育を必須科目に指定すべきだ」と述べた。
■教師「経済授業に難しさ感じる」
今回の調査に参加した学校の社会科担当教師770人を対象にした調査で、「経済教育の授業を行っていて、難しさを感じたことがあるか」と尋ねたところ、高校教師の82.7%、中学教師の81%、初等学校教師の79.1%が難しさを感じると答えた。
企画財政部は教師の職務研修を行うため、全国15カ所の地域経済教育センターを運営している。しかし、初等学校教師の69.3%、中学教師の53.5%は過去2年間に経済授業のための職務研修を受けていないと答えた。高校教師では47.3%にとどまった。ペ・ジュンヨン議員は「ソウル・明洞にある地域センターに仁川市や京畿道の教師に研修を受けに来るよう言っている。地域センターを拡充したり、オンライン講義を行ったりするなどして、職務研修を充実させるべきだ」と指摘した。
チョン・ソクウ記者