韓国野党・国民の力が大庄洞開発疑惑を巡り、作成した「本当の胴体は設計した人物(韓国語でイ=李と同音)だ!」という横断幕について、中央選挙管理委員会が「イ」は共に民主党の大統領候補、李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事を連想させるとして使用不可を通告した。これに対し、同党は「奇跡の論理だ」として反発している。
■腐敗認識指数1位はデンマーク&NZ、韓国は39位、日本は?
国民の力は最近、中央選管に「本当の胴体は設計した人物だ!」という文言が書かれた横断幕の試作品を送り、使用可能かどうかを照会した。文言のうち、人物を指す韓国語「イ」の部分は赤字で、残りは青い字となっており、文言には裏の意味が込められていたとみられる。これについて、中央選管は13日、「特定の文字を強調し、特定の立候補予定者に反対していると一般人が認識する可能性があり、公職選挙法90条によって制限される」と通告した。公職選挙法90条は選挙180日前から候補者の氏名を類推できる施設物の設置を禁止している。候補者に対する悪意による中傷を防ぐ目的だ。国民の力は李在明氏を大庄洞疑惑の「設計者」と見なし、特別検事の導入を求めている。
一方、中央選管は「大庄洞腐敗ゲートの特別検事を拒否する人物が犯人です」という文言のカードは使用可と判断した。このカードでは「特検」(特別検事)という文字が赤字で、「拒否」「人物(イ)」「犯人」という字は青字だ。中央選管は「特定の文字を強調したとは見なせず、政治的懸案に対する意見表明であり制限されない」と判断した。
これについて、国民の力報道局は報道資料を出し、「選管が色合い、色相、彩度にこれほど造詣が深いとは今まで知らなかった」と皮肉り、イム・スンホ広報も「色眼鏡をかけた選管の『奇跡の論理』に懸念を表明する」と述べた。
選管関係者は「我々も政治的表現の自由拡大のために公選法90条は改正すべきという意見だ」としながらも、「いずれにせよ(まだ法律が改正されておらず)現行法に抵触する懸念があり、問題の文言は使用不可だと通告した」と説明した。
選管による中立性違反論争は4月の補選でも起きた。当時中央選管は「補欠選挙をなぜやるのか」という市民団体のスローガンについて、公選法違反の疑いがあると判断した。