■「『中国の心臓部』を狙う韓国の戦略的価値、積極的に活用すべき」
チュ教授は「政治家や政策決定者が、こうした韓国だけの戦略的価値を大胆かつ戦略的に活用すれば、韓国の活路と国益ははるかに大きくなるが、こうした認識がもともとないか、あっても極めて弱いのが残念」としてこのように語った。
「米中戦略競争時代において、韓国の国家利益が懸かった事案には与野党間の超党派協力が欠かせない。クアッド(米国・インド・日本・オーストラリアの4カ国非公式安全保障協議体)参加のような問題に韓国が超党派で臨めば、米国と中国にレッドラインなどを提示しつつそれぞれディール(取引)ができる。こうすれば、韓国は北東アジアの規範主導者(rule maker)として国益を最大化できる」
-中国もそうした状況を歓迎するだろうか?
「韓米日3カ国関係においても韓国が主導権を握ることが、中国の立場からするとベターだ。韓国が抜けたまま米日同盟ばかりが密着度を増したら、中国の安全保障上の負担はさらに大きくなる。韓国を含む韓米日同盟の場合、韓国が中間で緩衝者の役割を果たすことができ、中国にとってより利益となる。韓国の外交戦略空間確保の努力により、韓米日と中国まで国益に役立つ。だが今のように韓日関係悪化で信頼が枯渇していたら、試みることすらできない」
宋義達(ソン・ウィダル)先任記者