韓国で現在接種されているワクチンの中では、ヤンセンのブレイクスルー感染率が最も高い。接種完了者10万人当たり192.8人という割合で、ファイザー(49.3人)やアストラゼネカ(49.3人)よりも高い。1回だけで接種が完了するので、ほかのワクチンに比べて効果が弱いという声が相次いでいる。ヤンセンの親会社であるジョンソン・エンド・ジョンソンは5日、米食品医薬品局(FDA)にヤンセン社ワクチンのブースター接種について緊急使用承認を申請した。韓国のヤンセン社ワクチン接種者も今後、ブースター接種が可能になるものと予想される。
英キングス・カレッジ・ロンドン(KCL)の研究によると、ブレイクスルー感染した場合、症状は頭痛・鼻水・くしゃみ・のどの痛みの順に出る。このうちくしゃみは、非接種者が感染した場合、ほとんど現れない症状であるため、研究者はワクチンを打っても、何の理由もなくくしゃみが繰り返し出るなら、「新型コロナ検査を受けてみた方がいい」と勧める。「ブレイクスルー感染しても重症化さえしなければ、健康上それほど心配する必要はない」との意見もある。梨花女子大学のチョン・ウンミ教授は「ブレイクスルー感染すると、ウイルスに対する抗体が形成されるため、ブースター接種を受けるのと同様の効果がある可能性がある」と話している。
一方、5日と6日に当局に届出があったワクチン接種後の副反応は7327件に達した。同期間の総接種件数に対して0.7%前後で、累積届出率(0.44%)に比べると高い。ある病院の救急外来では、「どのような病気でも『ワクチンを接種したから』と主張する患者が増え、通常の診察が難しい」という声も高まっている。大韓応急医学会のホ・タク理事長は「政府がワクチンの副作用についてもっと正確に伝え、不安を減らすべきだ」と言った。
疾病管理庁は今月中に「発熱」「接種部位の痛み」「嘔吐(おうと)や吐き気」「頭痛などの痛み」「アレルギー反応」など8つのワクチン接種後の副反応届出項目に「月経障害」を新設する方針であることが分かった。同庁では「ワクチンの副反応の監視を強化するという観点によるものだ。ワクチン接種と月経障害の間に因果関係があるわけではない」と説明している。