習近平主席の「文化大革命」…K-POPにとっては好材料

 香港紙サウスチャイナ・モーニングポスト(SCMP)は「このような中国政府の規制はK-POP産業に影響を与えるだろう」と分析した。今年7月のK-POPアルバム輸出額は合計2600万ドル(約28億6000万円)だが、中国の売上高はその30%未満の825万ドル(約9億円)だった。

 しかし、韓国の芸能プロダクション各社は「思ったほど大きな影響はないだろう」と見ている。

 K-POPの海外売上高は大きく分けて放送・コンサート・アルバム販売に分かれる。このうち、放送は2016年の終末高高度防衛ミサイル(THAAD)設置による限韓令(韓流禁止令)時に既に阻まれているし、コンサート収益は昨年から新型コロナ禍で実質的にゼロだ。ある芸能プロダクション関係者は「既に限韓令の時にチャイナリスクを経験して以降、K-POPファンを米国やヨーロッパ、東南アジアなどに拡大・分散させる戦略は最終段階にある」と語った。

 むしろ長期的な観点からすると、こうしたことは好材料と見られている。これまで韓国国内の業界の懸念は、中国のオーディション番組を通じた「C-POP(チャイナ・ポップ)」の誕生だった。だが、今回の中国の措置は、国内外を問わず芸能産業そのものを規制するため、C-POP誕生の可能性が大幅に下がったということになる。

 ある芸能プロダクションの役員は「北朝鮮でもこっそり見ているのに、政府に規制されたからといって、ファンの好みが変わるだろうか」「K-POPがさらにすそ野を広げ、質的成長をするチャンスだ」と語った。

イ・ヘウン記者

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