事件は2014年11月に公訴時効(15年)が満了となり、未解決事件として残っていたが、男が昨年6月にある番組で「イ弁護士殺人を暴力団が教唆した」と主張したことから、警察は再捜査を開始した。当時男は犯行に使われた凶器を直接手書きし、移動の動線などを具体的に説明した。その後、警察は男の出入国記録に基づいて昨年4月から国際的な捜査を行った。男は昨年6月末にカンボジアで違法滞在で摘発され、18日に韓国に強制送還された。
男は番組に出演した際、自らによる犯罪の公訴時効がすでに過ぎたと考えていたようだ。海外逃亡中は時効が停止することを知らなかったのだ。警察の関係者は「男は公訴時効が満了したと考え、番組のインタビューで事件の実態を明らかにすれば、イ弁護士の遺族から謝礼が受け取れると期待していたようだ」と説明した。警察は男が事件後数十回にわたり海外を行き来していたため、その期間は公訴時効が停止となり、男を殺人教唆によって処罰できると判断している。警察は男に犯行を指示した背後の人物がいたか、あるいは男が殺人に直接関与したかなどについて捜査を続けている。