金元雄会長をかばった光復会「韓国人を完全無視したマッカーサーを批判して何が悪い」

 しかし、これは事実と大きな隔たりがある。国史編纂委員会が公開した当時のマッカーサー司令部の布告に「朝鮮の領土を占領する」という表現があるのは事実だが、その後にすぐ「朝鮮を解放、独立させるという連合国の決心を心に刻み」「(朝鮮)占領の目的が降伏文書を履行し、その人間的、宗教的権利を確保することにある」と書かれている。

 それにもかかわらず、金会長はそうした内容を無視し、マッカーサーが「我々は解放軍ではなく占領軍」と宣言したかのように描写した。

 当時の布告の文言だけで、米軍が占領軍でソ連軍が解放軍だというような図式的なアプローチを行うことは、事実から大きくかけ離れていると考えているというのが学界の見方だ。第2次世界大戦の終戦後、日本軍の武装解除を目的として、38度線の南側を米軍、北側をソ連軍が「占領」したことは明確な事実だ。しかし、政治扇動を重視し、政治将校まで置いていた社会主義軍隊の特殊性に対する理解が必要で、ソ連軍は米軍に比べ政治宣伝に長けていただけだとする分析だ。これは既に17年前の2004年に金星出版社の教科書「韓国近現代史」で歪曲された記述として学界の批判を浴びた内容だ。

 明知大のカン・ギュヒョン教授は「米軍のマッカーサー布告が徹底した行政文書だったのに対し、ソ連軍のチスチャコフ布告は読む人がほとんどなく、北朝鮮の歴史書にだけ登場するプロパガンダだったので、比較対象にはならない」とした上で、「同じ時期にトルーマン米大統領が『韓国人の解放を祝う』という文書を発表しているが、それが当時の米国の立場をより反映していると見るべきだ」と指摘した。

■世界報道自由度ランキング韓国42位、中国177位、日本は?

キム・ミョンイル記者 , ユ・ソクチェ記者
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