香港大学の研究チームがシノバックとファイザーの接種を受けた1000人を対象に抗体検査を行った。研究チームは具体的な数値は公表せず、ファイザーの接種を受けた人の方がシノバックよりも抗体の数がかなり多かったと発表した。さらに「シノバックの接種を受けた人はブースター・ショット(ワクチンの効果を高めるために行う追加の接種)を受ける必要がありそうだ」との見方も示した。シノバックについてはその効果が信頼できないことを遠回しに指摘したのだ。実際にチリの保健当局は「9月には3回目の接種が必要」との方針をすでに発表している。
ただ幸いなことに中国製ワクチンの接種を受けたことで大きな副作用(副反応)が出たというニュースは今のところない。そのため一部のメディアは「中国製ワクチンは副作用もないし効果もない」と評価している。つまり「水」ということだ。中国ではすでに自国のワクチン接種が10億回を上回った。韓国政府は来月1日から「ワクチン接種者は韓国に入国する際に2週間の隔離を免除する」との方針を決め、中国製ワクチンもその対象に含めた。中国製ワクチンの接種を受けた中国人が大量に入国してもよいということだろうか。今はデルタ株の感染も広がっていることから、この措置には再検討が必要になりそうだ。
キム・ミンチョル論説委員