「妊娠・育児で家庭危機」 孫育てに疲弊する韓国60代の共感率93%

 このため、「祖父母世代にとっても、孫育てで腰を痛める状況を回避するには、妊娠・育児の実質的な支援策作りが急がれる」と指摘する声が上がっている。今回の調査では、「妊娠・子育て支援に効果がある」支援策について、「結婚を控えているカップルや新婚夫婦への住宅支援」という回答が87.4%と最も高く、次いで「配偶者の出産休暇および育児休業の拡大」(83.6%)、「仕事と家庭の両立が可能な環境整備」(82.4%)などが挙げられた。

 また、「『家族にやさしい認証制』など妊娠・育児の助けとなる制度は積極的に拡大すべきだ」との指摘もある。「家族にやさしい認証制」とは、育児休業や育児期の労働時間短縮、出産前後の休暇など、子どもの出産と育児支援に優れ、柔軟な勤務制度などを運営している企業・公共機関を審査する制度だ。選定された企業や機関には、政府・地方自治体の事業者選定時の加点、中小・中堅企業の投資・融資金利優遇、出入国優待カード発給など、220種類余りのメリットが得られる。ただし、このような制度を知っている割合は今回の調査で33%に過ぎなかった。ユン教授は「子どもを持つ会社員はもちろん、孫育てに悩まされている祖父母世代も、妊娠・育児は深刻な危機を迎えていることを理解すべきだ」「出産問題は論外としても、妊娠・育児という苦痛を理解し、問題解決策を見いだすことが韓国社会全体の成長と幸せにも重要だと思う」と語った。

金成謨(キム・ソンモ)記者

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