中国が今年1月に成立させた海警法も日本政府を緊張させる要因になっている。この法律によると、中国海警船は自国の主権と管轄権を侵害する外国船舶に対して武器使用を含むあらゆる措置を執ることができることになっている。「管轄権」という国際法では曖昧な表現を使用することで、尖閣諸島周辺海域において中国海警船が日本の漁船や巡視船を攻撃できるようになった。事実上尖閣諸島を念頭に置いた法律との分析も出ている。その後、日本では中国海警船が領海に侵入し、日本の漁船に接近するケースが急激に増えた。毎日新聞によると、中国海警船による日本漁船への接近回数は2013年に2件、14年1件、19年も1件ほどだったが、昨年は8件に増え今年はすでに12件も確認されている。
日本は米国のバイデン大統領が進める「対中けん制同盟の強化路線」に積極的に協力し、中国に圧力を加えているが、中国の勢いは衰えていないようだ。産経新聞は「日本は海上保安庁、警察、自衛隊による協力を強化して備えているが、この海域に投入される海警船が増えていることで、より困難な状況に直面する恐れもある」と指摘した。