韓国陸軍は、最近の物流システムを考慮すると、首都圏や後方部隊の給食はもちろん、京畿道・江原道地域の最前方部隊の給食までも大企業などに任せることは不可能ではないとみている。京畿道抱川、江原道春川・原州などに給食拠点センターを設立し、そこから最前方一般前哨(GOP)地域まで「半調理ケータリング」を行う案なども検討されているという。韓国陸軍の関係者は「もしそういう案が現実になった場合、現在各級部隊で運営している『炊事班』はほとんどが門を閉じるということもあり得る」と語った。
しかし韓国軍内部からは、「給食全面外注化」は時期尚早という指摘も出ている。国防部は今月7日、不十分な給食を巡る総合対策を発表し、1日8790ウォン(現在のレートで約849円。以下同じ)となっている兵士1人当たりの給食費を来年は1万500ウォン(約1014円)まで引き上げたいとした。兵士1人の1食当たりの給食費(2930ウォン=約283円)は高校生(3625ウォン=約350円)より安い、という批判に伴うものだ。しかし外部団体に給食を任せようと思うのなら、流通マージンや人件費(20-30%)を考慮し、給食費を1万500ウォン以上に策定しなければ現実的ではないと指摘されている。
また、給食も軍隊における軍需機能の重要な一部分なのだから外注化は望ましくない、という指摘もある。韓国軍の関係者は「戦争が起きた場合、戦闘食糧の在庫を考慮して野戦炊事もしなければならない」とし「各部隊で炊事の主特技を取った人員は確保しておき、非常事態に備えた計画も樹立しなければならない」と語った。