国民の党ソウル市党のキム・ユン委員長も「民主化運動を売り渡し、私利私欲ばかりを満たそうとする人間と一時は同志だったという事実があまりにも恥ずかしい」と述べ、薛議員とその法案を批判した。1981年にソウル大学西洋史学科に入学したキム委員長は1994年まで学生運動や労働運動に取り組んでいた。キム委員長は「一抹の良心と国を思う愛国心がわずかでも残っているならできないことだ」とも指摘した。保守系野党・国民の力から釜山市長選挙に出馬しているパク・ヒョンジュン候補は「私も民主化運動に携わっていたが、これこそ運動圏貴族階級の誕生であり、民主化という名で民主主義を汚す行為だ」と主張した。パク候補は1978年に高麗大学社会学科に入学し、学生運動中に右目に催涙弾が直撃したため今も視力はほぼ失われている。ソウル大学で学生運動に参加していた元喜竜(ウォン・ヒリョン)済州道知事は薛議員が提出した法案について「絶対反対」「表向きは民主有功者礼遇法だが、実際は民主化特権法だ。民主化の精神を踏みにじっている」と批判した。
民主党内からもこの法案に対する疑問の声が根強い。民主党のある関係者は「当初は100人以上の参加を目指したが、議員たちの反応が悪く70人ほどしか署名が集まらなかった」と伝えた。再選挙と補欠選挙に出馬している民主党候補者たちも「提出の時期が不適切だ」として再考を求めているという。民主党のある中堅議員は「LH(韓国土地住宅公社)事態のような悪材料が相次いだ影響で20代と30代が反文に回っている。このような状況ではこの法案は火に油を注ぐようなものだ」とコメントした。